きれいな海や景色だけでなく水中の映像もGoProがあれば簡単に撮影できますが、ドームポートというアクセサリを使えば、水中と水上の両方をきれいに捉えた、より特徴的な構図の写真や映像を撮ることが出来ます。
今回は、GoProだけでは撮れない特徴的な写真が撮れるドームポートを紹介しましょう。
インスタ映え必至!半水面の写真とは?
百聞は一見に如かずという事で、まずはこちらの写真を見てみましょう。
エメラルドグリーンの海に浮かぶ船と水中を潜る人を同時に捉えた美しい写真です。
半水面写真とは、この様に水中と水上の2つの情景を1枚の画に収めた特徴的な写真と言います。
ダイビングやシュノーケリングなどで海上をプカプカ浮いている時や、サンゴ礁とアイランドを一緒に撮影する時など、実はカメラだけでは同時に捉えられない構図です。
半水面写真はどうやって撮る?
半水面写真の撮影では今回紹介するドームポートが必須アイテムですが、なぜカメラだけでは撮影できないのか、について簡単に触れておきましょう。
水面の先を綺麗に写すことが出来ない
海や川、湖などの写真を思い浮かべてください。
風景の中にある海や川には、水中の情景は映っていないかと思います。
波のない澄んだ川を真上から撮影した場合には、川底の石や小魚を写せることはありますが、周囲の樹々や空などの風景と一緒に映すことはほとんど出来ません。
カメラと被写体の間に水面があると、光は水面の影響を大きく受けるからです。
例えば水上から人や船、・・・泳いでいるカメを撮影すると、水面より上の部分はきれいに映りますが、水中の部分は映らなかったり揺らいだりします。
反対に水中で撮影した場合、ほとんど水上の景色を捉えることは出来ません。
これは水(海水)と空気の層とで屈折率が異なることが原因で起こります。
屈折率が異なると光がその境界(水面)を通過する際にある角度で曲げられ、被写体から真直ぐカメラに届かないために、水上と水面で像に差が出来てしまいます。
更に水面が揺らぐことで一層像は歪になり、時には水面がカメラ側の光を鏡のように反射することで、水面を挟んだ反対側の像をくっきり捉えることが出来ないのです。
大変分かり難い説明ですが、要は人がそこに水があることが目で見てわかるように、カメラもそこに水があるように像を捉えます。
水面が揺れれば揺れを捉えてしまい、その先にあるものが写ったとしても水面の影響で歪み、水上と水中を同時にきれいに捉えることは出来ないのです。
余談ですが、上記の水の影響は全てにおいて悪影響があるという訳ではありません。
水面を捉えることで水と水面の存在を明確にし、その中の情景のみをクローズアップした画を捉える事も出来ます。
今回は半水面写真についてですので、この話は深堀しないでおきましょう。
カメラだけではきれいに撮れない
ではカメラを水中に入れ、水面が丁度レンズにかかるタイミングでシャッターを切れば、半水面写真を撮ることが出来るのではないでしょうか?
答えはYESです。完璧にレンズの中間地点に水面があるタイミングを捉えられれば、半水面写真を撮ることは出来ます。
但しその画は「きれいな画」とは逸脱したものになります。
上の写真は水中の像はきれいに捉えられていますが、水上は大きく揺らいでいます。
更に水面に人物の写像が写り込んでいます。
こちらの写真では水上はきれいに映っていますが、水中は大きくぼやけピントも合っていません。
この様にカメラのみだと小さなレンズの目の前に水面がくるため、水面を画の中心に持ってくることが困難であると同時に、表面張力により水の膜がレンズにまとわりつくことで、均等に集光するはずの光が歪められ、特に水上側の像が歪んだりピントが合わなかったりします。
どうすればきれいな写真が撮れる?
水中と水上の両方をきれいに捉えるには、両方の被写体に対して十分な視野を確保することが必要です。
突然ですが、水族館で写真を撮ったことはありますか?
泳いでいるペンギンの水中と水上の両方の像は、共にくっきりと写し出されています。
これはカメラのレンズの目の前に水があるのではなく、視野が十分確保された距離に水面の境界が出来るよう、水槽が水を遮っているからです。
水槽があることでレンズ面に水がつかず、大きく像を歪ませることもなくなります。
この状況が作れれば半水面写真を撮ることが出来るのです。
ドームポートで半水面写真を撮る
ドームポートは球体のドームがレンズと水面との間に十分な視野を与えることで、水中と水上の両方の被写体にピントを合わせる手助けをするアイテムです。
水族館の水槽とは入っている側が異なりますが、撮像原理は同じです。
ドームポート
DomePort
(画像出典:Amazon)
ドームポートは半水面写真を撮る上で欠かせないギアです。
反対に半水面写真のためだけの専用ギアでもありますが、水辺や水中撮影が楽しくなるおすすめギアなので、是非試してみてください。