ULからツーバーナーまで。ガスバーナーの選び方とおすすめ23選

Outdoor Gears

登山やキャンプで重宝するガスバーナー。
手軽に安定した火力が得られ、且つ煤の発生が少ないため、料理や片付けの時間を短縮できる優秀なギアです。
現在は軽量でコンパクトなシングルバーナーからマルチに料理が行えるツーバーナーまで、ガスバーナーの種類は多様化するアウトドアニーズに対応し増えてきています。

今回はアウトドアシーンに適したガスバーナーの選び方とおすすめを紹介しましょう。

ガスバーナーの機能と選ぶ時のポイント

ガスバーナーとはガスを燃料とする燃焼系加熱機器です。
液化ガスが加圧充填されたカートリッジを装着し、調整ノブを回してガスを噴出させ、燃焼部で点火するだけで使用出来る扱い易いギアです。

火力の調整も消火も調整ノブひとつで操作出来るため複雑な専門的知識を必要とせず、煤の発生が少ないためメンテナンスもほとんど必要ありません。
調理器具も煤汚れがほとんど付かないため片付けも容易です。

また、ガスカートリッジは取り外しが自由に行えるため、ヘッド部(燃焼部本体)のみであれば軽量且つコンパクトに収めることが可能です。

このようにバーナー含めガス機器には多くのメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。

ガス機器の多くはガスカートリッジから噴出されたガスが燃えることで熱や光を放ちます。
そのためガスの噴出量が減少するとパフォーマンスは低下します。
ガスの噴出量はカートリッジ内の圧力に依存し、圧力は低温状態で低下するため、寒冷地での使用や長時間ガス機器を使用することによる温度低下により燃焼パフォーマンスが低下します。

ガス機器を使用する場合は、そのメリットとデメリットを把握し使用環境に合わせることも必要です。

メリット
  • シンプルな構造で簡単に扱える。
  • 荷物の削減、軽量化が行える。
デメリット
  • 低温下や連続使用時に出力が落ちる。(ドロップダウン)

ガスバーナーを選ぶときのポイント

ガスバーナーを選ぶ時は次の4つのポイントをしっかり確認しましょう。

  • 火力
  • 低温対策
  • ガス消費量
  • メーカー
火力

加熱機器であるガスバーナーの最も重要な機能は火力です。
最大火力が強ければ強いほど料理の幅が広がり且つ調理時間を短くすることが出来るため、火力が強いに越したことはありません。
但し出力のすべてが調理熱へ伝導されるわけではなく、中には低い火力の中で伝導における損失を抑える工夫をしている機器もあります。
最終的には調理熱として伝わる熱量が大きい方が優秀ですが、この数値を機器の仕様から汲み取ることは困難なので実際に使用して体感するしかないでしょう。

低温対策

ガス機は低温化でパフォーマンスが低下します。
この欠点を補う機能が低温対策機能ですが、その種類はいくつかあります。
燃焼熱を使ってカートリッジ自体を温める方法や液体ガスのまま供給する方法など様々ですが、低温下での使用が想定される場合はその対策がされているか、またどのような対策なのかを確認しておきましょう。

ガス消費量

消費量だけを取れば少ないことに越したことはありませんが、火力とガス消費量は比例の関係にあるため、火力とのバランスで評価する必要があります。
また、火力はガスの種類にも依存するため、ガス消費量と火力を一律で評価することが難しく、火力やカートリッジの基本単価など複合的に確認する必要があります。

メーカー

もしあなたがいくつものガス機器を使用するのであれば、出来るだけメーカーを統一することをおすすめします。
ガス機器はメーカー毎に専用の燃料が用意されているため、ギア間でカートリッジを使いまわせるようにしておけば予備燃料を含め荷物を削減することが出来ます。

厳選 シングルバーナーの紹介

シングルバーナーはガスバーナーの特徴でもある軽量且つコンパクト、そして手軽さが最も顕著に表れるアイテムですが、使用シーンに合わせていくつかのパターンに分けられます。

それぞれのパターンごとにおすすめのバーナーを紹介していきましょう。

一体型シングルバーナー

一体型シングルバーナーはガスカートリッジに燃焼部本体を取り付けて使用するバーナーです。
登山やハイキングなどのメイン火力として使用される方も多く、軽量且つコンパクトに設計されています。

Coleman / コールマン


アウトランダーマイクロストーブPZ

標準型のシングルバーナー。
大きなツマミで使い勝手が良く、折り畳みゴトク採用で収納性も考慮されています。
コストパフォーマンスの高いバーナーです。

6,380

火力 2,500kcal/h
低温対策
ガス消費量 150g/h
本体サイズ 110×95×H95mm
収納時サイズ 100×55×H95mm
本体重量 約200g

(画像出典:Coleman)

snow peak / スノーピーク


ギガパワーストーブ 地 オート

”地”オートは、コンパクトながらオートイグナイター付きの安心のシングルバーナー。
優れた携行性と高火力が魅力です。
シングルバーナー初心者の方にもおすすめのギアです。
※オートがないモデルはイグナイター機能がありません。

8,250

火力 2,500kcal/h
低温対策
ガス消費量 210g/h
本体サイズ Φ106×H67.5mm
収納時サイズ 45×37×82mm
本体重量 約90g

(画像出典:snow peak)

MSR / エムエスアール


ポケットロケット2

ファスト&ライトなギアを専門とするMSRのベストセラーモデルの後継機。
強い火力が特徴で、1Lの水を僅か3.5分で沸騰させることが出来ます。
火力調整の精度も良く、高出力からとろ火まで無段階に調整可能です。

9,020

火力 2,143kcal/h
低温対策
ガス消費量 110g/h
本体サイズ 34×44×H79mm
本体重量 約73g

(画像出典:Amazon)

snow peak / スノーピーク


ギガパワーマイクロマックスウルトラライト

軽量、コンパクトなシングルバーナー。
板状ゴトクによる風防とハイパワーな出力による安定の加熱を実現。
携行性を追求する方におすすめのバーナーです。

9,130

火力 2,800kcal/h
低温対策
ガス消費量 233g/h
本体サイズ Φ125×H77mm
収納時サイズ 67×34×80mm
本体重量 約56g

(画像出典:snow peak)

PRIMUS / プリムス


153ウルトラバーナー

コンパクトなボディーでありながら、3,600kcalの高出力を持つシングルバーナー。
安定性の高い4本ゴトクと垂直に配置されたイグナイターが、バランスの良いデザインを作り出しています。
クロス型の風防機能を備えるゴトクが強風時でも火を保持し続け、確実に燃焼します。

11,000

火力 3,600kcal/h
低温対策
ガス消費量 245g/h
ゴトクサイズ 大148mm/小90mm
収納時サイズ 75×88×30mm
本体重量 約116g

(画像出典:Amazon)

SOTO / ソト


アミカス

トータルバランスに優れたコンパクトシングルバーナー。
4本ゴトクによる安定性とイグナイター搭載による完結型モデルは、ビギナーでも使い易いバーナーです。
マイクロレギュレーターは非搭載です。

5,940

火力 2,600kcal/h
低温対策
ガス消費量 167g/h
本体サイズ 76×100×H86mm
収納時サイズ 40×43×75mm
本体重量 約81g

(画像出典:Amazon)

SOTO / ソト


マイクロレギュレーターストーブウインドマスター

寒冷地でも安定の火力を出力するマイクロレギュレーターを搭載したモデル。
風に強い独自のバーナーヘッド構造も特徴で、強風時でも確実に熱を伝達します。
高山や過酷な環境での使用に耐える、ハイスペックバーナーです。

8,800

火力 2,800kcal/h
低温対策 マイクロレギュレーター
ガス消費量 167g/h
本体サイズ 90×117×H100mm
収納時サイズ 47×51×88mm
本体重量 約67g

(画像出典:Amazon)

JETBOIL / ジェットボイル


ミニモ

MiniMo

バーナーとクッカーがセットになったギア。
クッカー側に設けられた独自のフラックスリング機構が優れた熱伝導効率を生み出します。
MiniMoのクッカーは、他のJETBOIL製品より口径を大きく背丈を低くしたことで湯沸かし以外の料理も作りやすい設計になっており、付属のゴトクを使用すればフライパンなどの調理器具も使用できます。
サーモレギュレーター搭載で低温に弱いガス機器でも安定した火力を発揮します。
クッカーを含めた収納性が高いため、登山家を中心に人気を集めるギアです。
オートイグナイター標準装備です。

24,200

火力 1,404kcal/h
低温対策 サーモレギュレーター
ガス消費量 120g/h
本体サイズ Φ127×H152mm(収納時)
本体重量 約415g

(画像出典:JETBOIL)

snow peak / スノーピーク


ギガパワーLIストーブ 剛炎

最大出力8,500kcalもの特大火力が特徴の剛炎。
中華料理にも対応する高火力で、アウトドアでチャーハンを作りたいならコレ一択。
高火力はもちろん、トロ火も可能な火力調整性能も魅力で、炊飯や煮込み料理もお手の物です。
液出しシステムにより低温下でも安定した火力を放つ、万能型のバーナーです。

51,480

火力 8,500kcal/h
低温対策 液出し
ガス消費量 750g/h
本体サイズ φ350×H420mm
収納時サイズ φ240×H205mm
本体重量 約1.8kg

(画像出典:Amazon)

SOTO / ソト


レギュレーターストーブ ST-310

コンパクトながら強靭なゴトクを備えたシングルバーナーです。
低重心で幅の広いゴトクが安定した調理を実現します。
マイクロレギュレーター搭載で、低温下での火力低下と連続使用時のドロップダウンを防ぎます。

6,930

火力 2,500kcal/h
低温対策 マイクロレギュレーター
ガス消費量 160g/h
本体サイズ 166×142×H110mm
収納時サイズ 140×70×H110mm
本体重量 約350g

(画像出典:SOTO)

分離型シングルバーナー

分離型シングルバーナーは、ガスカートリッジと燃焼部本体を熱量チューブで繋いだ構造のバーナーです。
操作性や安定性が高く、またガスカートリッジへの負荷を減らすことが出来るバーナーです。

SOTO / ソト


レギュレーターストーブ FUSION

マイクロレギュレーター搭載の分離型バーナー。
すり鉢状のバーナーヘッドが高い耐風性を発揮します。
4本ゴトクが重量物でも安定して支え、鍋などの大型調理器具でも転倒リスクを低減できます。

11,000

火力 2,200kcal/h
低温対策 マイクロレギュレーター
ガス消費量 167g/h
本体サイズ 350×120×H90mm
収納時サイズ 150×75×90mm
本体重量 約250g

(画像出典:Amazon)

SOTO / ソト


ストームブレイカー

OD缶だけでなく、ガソリンも使用可能なマルチフューエルストーブ。
様々な燃料に対応できる機構は、現地で調達できる燃料に不安を持つ長期ハイカー向けの仕様です。
ガスは液出し式のため、寒冷地にも強く出力の安定性に優れます。
ガソリン使用時にはプレヒートが不要なため、使い易く煤汚れが少ないことも特徴です。

27,500

火力 3,000kcal/h
低温対策 液出し
ガス消費量 313g/h
本体サイズ 150×130×H90mm
収納時サイズ 65×65×90mm
本体重量 約448g(本体のみ:225g)

(画像出典:Amazon)

PRIMUS / プリムス


ウルトラ・スパイダーストーブⅢ

クロス型ブレードゴトクを備えた分離型バーナー。
脚とゴトクが一体であるため安定性が良く、大型調理器具の転倒リスクを抑えます。
燃焼熱でガスの気化を促進させるプレヒートパイプを装備し、安定した燃焼を持続します。

15,400

火力 3,000kcal/h
低温対策 プレヒートパイプ
ガス消費量 210g/h
ゴトクサイズ 大170mm/小120mm
収納時サイズ 93×100×40mm
本体重量 約192g

(画像出典:Amazon)

snow peak / スノーピーク


ヤエンストーブ ナギ

アーマーチックな風防と一体となったシングルバーナー。
風を遮ると共にバーナーの安定性を高め、岩場などでの調理でも安心です。
ガス缶と分離型のため、大型のパンを用いた調理でも輻射熱による危険リスクが低いのも特徴。
ガジェット感の強いデザインも魅力のひとつでしょう。

17,160

火力 2,800kcal/h
低温対策
本体サイズ φ213×H100mm
収納時サイズ バーナー:129×51×62mm
風防ユニット:83×100×27mm
ボトムシート:100×90×30mm
本体重量 約417g

(画像出典:snow peak)

UNIFLAME / ユニフレーム


テーブルトップバーナー US-D

耐荷重12kgの強靭なゴトクはダッチオーブンでも安定して支えます。
大型汁受けが輻射熱と吹きこぼれから卓上を保護します。
バーナーとガスカートリッジが離れているため、大鍋を設置中でもカートリッジの交換が容易です。
機器間でカートリッジをよく使い回す方や長時間の料理を好む方におすすめです。

14,300

火力 3,000kcal/h
低温対策
ガス消費量 250g/h
本体サイズ 200×200×H90mm
本体重量 約880g

(画像出典:UNIFLAME)

ガスコンロ型バーナー

ガスコンロ型バーナーは、家庭用のガスコンロに似た構造、フォルムのバーナーです。
燃焼部の他にオイルパンテーブルなどを備えた燃焼システムで、調理の安定性を追求したモデルと言って良いでしょう。

snow peak / スノーピーク


HOME&CAMPバーナー

インテリアの一部に収まり、キャンプでも家でも使えるバーナーです。
鍋をも支える剛性と、スタイリッシュ且つコンパクトに収納できるデザインが特徴です。
カラーは3色から選ぶことが出来ます。
いろいろなところに持ち出したくなるバーナーです。

13,750

火力 2,100kcal/h
低温対策
ガス消費量 178g/h
本体サイズ 346×301×H120mm
収納時サイズ 90×120×H255mm
本体重量 約1.4kg

(画像出典:snow peak)

snow peak / スノーピーク


ギガパワープレートバーナーLI GS-400

スノーピークオリジナルの液出しシステムが採用されたバーナーです。
ガスカートリッジを逆様にセットすることでジェネレータまで確実にガスを届けることができ、火力が安定します。
一般的なシングルバーナーの構造と異なり、美しいフラットテーブルをベースとすることで大きな鍋を置いても安定します。
スノーピーク製アイアングリルテーブルと組み合わせることが出来ます。

19,580

火力 3,000kcal/h
低温対策 液出し
ガス消費量 250g/h
本体サイズ 470×310×H130mm
本体重量 約2.7kg

(画像出典:snow peak)

Iwatani / イワタニ


カセットフー”タフまるJr.”

イワタニの傑作カセットコンロ。
コンパクトなボディーにも拘らず、耐荷重と安定感に優れます。
アウトドアにもマッチしたデザインで、気軽に料理をしながらも雰囲気を壊さないバーナーです。

11,000

火力 2,000kcal/h
低温対策
ガス消費量 169g/h
本体サイズ 286×193×H122mm
収納時サイズ 320×252×H135mm
本体重量 約1.6kg

(画像出典:Amazon)

Coleman / コールマン


シングルガスストーブ120A

CB缶に比べ火力の安定性に優れるOD缶専用のカセットコンロ。
2段階に高さ調整が可能で、且つ耐荷重10kgの堅牢タイプです。
コールマンらしい赤を基調としたアウトドアデザインも魅力です。

11,800

火力 2,150kcal/h
低温対策
ガス消費量 170g/h
本体サイズ 37×23×H23mm
収納時サイズ 31.5×12.5×H25mm
本体重量 約2.9kg

(画像出典:Amazon)

厳選 ツーバーナーの紹介

ツーバーナーはその名の通りふたつの火口のあるガスバーナーです。
ふたつの火口で手早く調理が行えるツーバーナーは、ファミリーキャンプで特に活躍します。

Coleman / コールマン


パワーハウスLPツーバーナーストーブⅡ

コールマンの標準的なツーバーナー。
点火も火力調整も簡単で、風防も標準装備しています。
低温対策機能は付いていませんが、コストパフォーマンスは優秀です。

16,940

火力 3,500kcal/h each
低温対策
ガス消費量 210g/h
本体サイズ 640×325×H520mm
収納時サイズ 540×325×H70mm
本体重量 約4.2kg

(画像出典:Coleman)

UNIFLAME / ユニフレーム


ツインバーナー US-1900

ユニフレームのツインバーナーは、アルミとステンレスを素材とするスタイリッシュな見た目と耐久性が特徴です。
低温対策機能は燃焼中の熱をガスカートリッジに伝え、液化ガスの気化を促進するパワーブースター機構になりますが、このパワーブースターは着火時には効果がないため注意が必要です。
軽量、コンパクト、スタイリッシュを求める方におすすめのツーバーナーです。

24,750

火力 3,000kcal/h each(レギュラーガス使用時)
低温対策 パワーブースター
ガス消費量 250g/h
本体サイズ 540×325×H290mm
収納時サイズ 540×325×H115mm
本体重量 約3.9kg

(画像出典:UNIFLAME)

PRIMUS / プリムス


オンジャ

すっきりとコンパクトに収納でき、ショルダーバッグのように携行出来るツーバーナーです。
付属のウッドボードも一緒に収納することが出来ます。
無駄のない機構とスタイリッシュなデザインが魅力のツーバーナーです。

27,500

火力 3,500kcal/h each
低温対策
ガス消費量 292g/h
ゴトクサイズ 410×140mm
収納時サイズ 430×140×H300mm
本体重量 約3.0kg

(画像出典:PRIMUS)

snow peak / スノーピーク


ギガパワーツーバーナー液出し GS-230

スノーピークの最高級ツーバーナー。
ガスカートリッジ倒立セット構造で、低温化でも出力が安定する液出し仕様を採用しています。
ハイパワーにもとろ火にも対応するため調理の幅が広がります。
凹型バーナーヘッドを用いたことでクッカーの外側に逃げ易い熱が底部に集中し、効率的に熱交換が行われます。
最も汚れやすい底板にはフッ素コーティングが施され、クリーニングも簡単です。
家庭のキッチンレベルを求める方でも満足できるバーナーでしょう。

60,720

火力 3,000kcal/h each
低温対策 液出し
ガス消費量 250g/h
本体サイズ 563×383×H514mm
収納時サイズ 500×360×H110mm
本体重量 約7.3kg

(画像出典:snow peak)

ガス機器は他の燃焼機器に比べ軽量でコンパクトであることが特徴です。
燃料も使いまわし易く、荷物を減らしたい方にはおすすめの機器です。

タイトルとURLをコピーしました