冬キャンのシンボル「薪ストーブ」の取扱注意事項とおすすめ10選

Outdoor Gears

冬キャンのシンボルとも言える薪ストーブはベテランギヤのひとつですが、誰しもがそのギヤに対して初めての時というのはあるものです。揺らめく炎に広がる木の香り、煙突から立ち上る煙は憧れのキャンプスタイルのひとつではないでしょうか。

今回は冬キャンのシンボルひとつ、薪ストーブの取り扱い方法とおすすめを紹介します。

薪ストーブとは

薪ストーブとは薪を燃やして調理や暖をとるための道具です。焚火台と異なり薪を焚く空間が囲われ煙突が設けられているため、人が集う場所から煙を離すことが出来るギヤです。

(画像出典:Amazon)

薪ストーブは石油ストーブと相似て、冬場の寒さ対策ギヤとしてよく選ばれるギヤです。それぞれに良さがありますが、薪ストーブには石油ストーブでは味わえない木の香りや薪をくべる作業に趣があり、多くのキャンパーが魅せられています。

しかし薪ストーブの取り扱いは石油ストーブよりも難しく、これから薪ストーブユーザーになろうと考えている方は、まず「薪ストーブ使用上の注意」を理解し、薪ストーブを維持できるか判断してから購入されることをおすすめします。

薪ストーブの注意事項

薪ストーブは放熱による暖だけでなく、その都度変わる炎の揺らめきから心も温めてくれる暖房器具です。

(画像出典:ogawa)

しかし火を扱う器具であることから様々な注意点があります。中でも特に注意すべきは一酸化炭素中毒です。

ガスや灯油などの燃料に比べ不完全燃焼しやすい薪では、燃焼中に一酸化炭素が発生することは常です。的確な排気や換気を行わないと命の危険を及ぼす事態となるため、正確な設営と一酸化炭素濃度のモニタリングが必須です。

更に設営についても注意が必要です。

設営

置くだけで設営が完了する石油ストーブに対し、薪ストーブは組立と煙突の設営が必要です。

煙突の設営では煙が漏れないように確実な組立が必要で、更に転倒防止のために支持金具などでの固定も必要です。また、高温の煙突でテントが延焼しないよう、テントと煙突が接触しないような工夫や、大きな隙間からの冷気の侵入対策など、慣れるまでは設営に多くの時間が掛かります。

また、煙突からは煙と共に火の粉も排出されるため、火の粉によるテントの損傷防止などにも考慮が必要です。

メンテナンス

薪を燃焼するとススが発生します。ススは薪ストーブ本体から煙突の先まで内部にしっかり付着するため、毎回の清掃は必須です。また熱による変形が発生した場合は補修も必要になるため、薪ストーブは手が掛かるギヤとなります。

しかし手が掛かるこそ愛着が沸くのも事実で、丁寧なメンテナンスで長く使い続けていられるギヤは想いが通い合う相棒となります。くべる薪にさえ気持ちが入るのは薪ストーブならではの味わいです。

暖房性能

最も重要な暖房性能については申し分ありません。熱源が火力ということで発散される熱量は大きいです。

しかし高火力の持続には多くの薪が必要になります。寒い時期には夜間就寝中でも薪をくべる必要があるため、燃費の面だけでなく、体力的にも負担となることを覚悟しましょう。

色々と不便なところがある薪ストーブです。それでも不便な所よりも愛せるところを、若しくは不便な所すら愛せると思えるな、是非薪ストーブを手にしてください。

厳選 薪ストーブの紹介

それではおすすめの薪ストーブを紹介します。暖房器具としてだけでなく調理器具としての役割を担えるものもありますので、外観と共に機能面も確認しましょう。

CAPTAIN STAG / キャプテンスタッグ

KAMADO
かまど

シンプルな角型の煙突ストーブ。天板には大小2つのゴトクが準備され、ストーブとしてもカマドとしても使用できます。使用環境に合わせて足の高さは2段階、煙突は3段階の変更が可能です。コンパクトな収納と簡単設営は、薪ストーブの入門機としてはおすすめです。

サイズ 60×51×H153cm
収納サイズ 48×27×26.5cm
煙突外径 Φ100mm
本体材質
重量 10kg

(画像出典:CAPTAIN STAG)

PETROMAX / ペトロマックス

Loki
ロキ

3つ脚と曲線ボトムがスタイリッシュなペトロマックスのロキ。5分割の煙突は更に継ぎ足すことも可能で、背の高いティピーにも対応させることが可能。ダッチオーブンも楽々置けるゴトクに加え、熱源として利用できる広い天板は、使い勝手とフォルムへのこだわりが感じられる。

サイズ 55×83.5×H241cm
収納サイズ 52×33×33cm
本体材質
重量 12.2kg

(画像出典:Amazon)

ogawa / 小川

ちびストーブ3

様々なテントに対応出来る背面排気型の薪ストーブ。天板にはゴトクが1ヶ所設けられています。小窓から内部の燃焼状態が確認できるため、薪の継ぎ足しのタイミングを逃しません。アンティークチックなカマド形状のフォルムは、カントリー調のスタイルに良く似合います。

サイズ 28×40×150Hcm
収納サイズ 38×47×33cm
本体材質
重量 5.2kg

(画像出典:ogawa)

ホンマ製作所

時計1型薪ストーブ

燃焼性能の高い時計型の薪ストーブ。ステンレス製のため錆びに強い。新モデルから3面にガラス窓が設けられ、燃焼状態や炎の揺らめきが見えるようになりました。天板には大小2ヶ所のゴトクが設けられ、調理器具としても力を発揮します。

参考価格:¥24,800

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サイズ 28×65.5×H18.3cm
煙突外径 Φ100mm
本体材質 ステンレス
重量 6.9kg

(画像出典:ホンマ製作所)

LOGOS / ロゴス

薪ストーブグリル

鋳物で作られた薪ストーブ。無骨で重量感のあるガタイは、炭火にも動じない堅牢さと独特の雰囲気を作り出します。大きなゴトクと他にないフォルムは唯一のスタイルを生み出すことでしょう。

サイズ 46×46×H164cm
収納サイズ 40×36×49cm
本体材質 アルミ鋳物
重量 19kg

(画像出典:LOGOS)

G-Stove / ジーストーブ

Heat View XL

錆びに強いステンレスを素材とした、強固な造りで頼りがいのある薪ストーブ。直火用のゴトクはありませんが、熱せられた天板での調理は可能。バタフライ型のステンレス棚は作業を支えてくれます。扉には燃焼状態が確認できるガラス窓と、火力を調整するための空気調整口が備わっています。5分割の煙突に加え多様なオプションパーツが準備されているため、カスタム性の高さも魅力的です。

サイズ 50×47.5×H290cm
収納サイズ 55×28.5×35cm
本体材質 ステンレス
重量 11.3kg

(画像出典:Amazon)

tent-Mark DESIGN / テンマクデザイン

ウッドストーブ サイドヴューM

側面に大きなガラス窓を備えたステンレス製薪ストーブ。燃焼状態が視認出来るだけでなく、炎の揺らめきが雰囲気を作り出してくれます。天板には直火用のゴトクが設けられ、ステンレス製の棚や空気調整口など使い勝手の良い機構が備わっています。ウォータータンクと防火シート、収納ケースが付属するスペシャルパッケージと、1サイズ大きなL型も準備されています。(本記事のスペックは、ソロやデュオに適したMサイズです。)

サイズ 57×52.6×H240cm
収納サイズ 38×22.8×20cm
煙突外径 Φ63mm
本体材質 ステンレス
重量 9.7kg

(画像出典:tent-Mark DESIGN)

Winnerwell / ウィンナーウェル

Nomad View S
ノマドビューS

バイクにも積めるソロサイズのステンレス製薪ストーブ。コンパクトながら堅牢な造りで頼もしい。2面のガラス窓から見える炎の揺らぎに癒されながら、天板では調理ができ、温めたご飯はサイドの棚に並べられる。正にソロに最適のストーブです。

サイズ L37.7xW45.9xH182.5cm
燃焼室サイズ 32×16.4xH15cm
煙突外径 Φ53mm
本体材質 ステンレス304
重量 6.4kg

(画像出典:Amazon)

DOD

MERA TV
メラテレビ16型

炎の揺らぎと温もりを贅沢に感じられるDODのメラテレビ。大きくクリアなガラス窓は、空気の対流を工夫したことで曇り難く鮮やかに光を通します。側面の扉には空気調整口が設けられ、火力の調整が可能。ストーブ下部には耐熱版が備えられ、地面への熱放射を防ぐと共に調理台として使用することが可能です。煙突と天板を外せば焚火台としても使える一石二鳥のギヤです。

サイズ 53×24×H191cm
収納サイズ 57.5×29×33cm
煙突外径 Φ89mm
本体材質 ステンレス
重量 16.1kg

(画像出典:DOD)

tent-Mark DESIGN / テンマクデザイン

TITAN STOVE
チタンストーブ

軽量且つコンパクト収納が特徴的なテンマクのチタンストーブ。ツーリングキャンプでも持って行ける程の携帯性が魅力。煙突は分割型ではなく巻煙突型(チタンシートを巻くことで煙突形状を作り出す)のため、組立に難があります。万人におすすめするギヤではありませんが、軽量ギヤやチタンギヤをお探しの方は一考の価値ありです。

サイズ 41.4×24×H308.9cm
収納サイズ (本体)39.5×23.1×118cm
(煙突)Φ9×31.3cm
煙突外径 Φ90mm
本体材質 チタン
重量 2.1kg

(画像出典:tent-Mark DESIGN)

薪をくべる・・・ただ繰り返すその単純な作業がアウトドアの醍醐味でもあります。薪ストーブは寒い季節を肌で感じながらも、火が放つ光と熱、そして広がる香りに包まれるこの上ない程の上質な癒しを与えてくれます。薪ストキャンプで寒い冬を楽しみましょう。