アクションカメラの代名詞といわれるGoProですが、今ではアクションシーンだけでなく、日常でもイベント事でも、旅のお供にも大活躍のカメラとなりました。
コンパクト且つ高性能、高耐久性を兼ね備えた魅力的なカメラであるGoProですが、初めてGoProを選ぶ時は、どれを選べば良いか迷われる方も多いと思います。
シリーズを通すと数の多いGoProですが、HERO5の開発を転機に随分集約され、2018年に発売されたHERO7では3機種、更に2019年のHERO8では1機種にまで絞られました。
順当に進化を続けるGoProですが、最新機種こそがあなたの最適機種であるとは限りません。
この記事ではHERO4から進化した過程と現役モデルのスペック比較、そして使用方法に合わせたおすすめ機種を紹介します。
GoPro旧シリーズのおさらい
まずはHERO5の前身機であるHERO4について簡単にみてみます。
HERO4には、なんと6種類ものGoPro製品が存在していました。上位からあげていくと次の通りです。
- GoPro HERO4 Black
- GoPro HERO4 Silver
- GoPro HERO4 Session
- GoPro HERO+LCD
- GoPro HERO+
- GoPro HERO
これだけラインナップが多いと性能比較も大変で、どれを選べば良いのか迷う方は多かったと思います。
より上位の方がもちろん性能は優れていますがその分価格も高くなります。
使う目的に対してどこまでの機能・性能が必要なのかが見定められない状態では、上位の方が優れていると分かっていても高額の出費には抵抗があるものです。
旧シリーズからみたGoProの方向性
GoProは様々なユーザーに対応するため多くの機種を出してきました。
それはGoPro側もユーザーのニーズが読み切れなかったことと、アクションカメラという分野の認知度が低かったためだと思われます。
そのために性能と価格に段階を持たせたレパートリーを提供することで、ユーザー側のアクションを確認してきたのでしょう。
その中でGoProシリーズは大きく2つの種類に別けられます。
アクションシーンに限定すると外観上の違いからSessionとそれ以外という分類になりますが、ここではもうひとつの大きな特徴であるバッテリーの交換性に着目していきます。
バッテリーの交換性に着目して機種を別けると、HERO4 BlackとSilverがバッテリーの交換が可能な機種で、Session以下がバッテリー内蔵型のため取り外しが出来ない機種になります。
バッテリー交換対応機種
- GoPro HERO4 Black
- GoPro HERO4 Silver
バッテリー内蔵(交換未対応)機種
- GoPro HERO4 Session
- GoPro HERO+LCD
- GoPro HERO+
- GoPro HERO
バッテリーが交換出来るか出来ないかということは、GoProを使用する上で大きな違いになります。
大まかな説明になりますが、満充電時の連続運転可能時間は約2時間です。
ON/OFFを繰り返したりwifiを使用したりするとそれ以下になります。
何かのアクティビティーに参加した場合や旅行などで撮影する場合には、多くの場合2時間を超えることになるでしょう。
その場合バッテリーを交換できない機種では本体ごと交換するしかありません。(その代わりに本体価格が抑えられているというメリットはあります。)
旧シリーズでバッテーリー内蔵型の機種が多数揃えられていたのは、どちらかというとハンディーカメラ所有者に対する2台目のカメラという意識が強かったため、本体価格を抑えたかったのではとも想像されます。
然しながらバッテリー内蔵型の機種にタッチパネルを付け電力消費量を増やしてしまったり、画素を落としすぎたことで映像分野の土俵に乗らなかったりと、あまり良い評価が得られなかった現実もあります。
しかしその経験を経たからこそ、次世代機であるHERO5が生まれることが出来たのです。
GoPro HERO5の詳細
旧シリーズでの課題を克服し、更に進化したのがGoPro HERO5シリーズです。
HERO4を通して把握したユーザーニーズを存分に集約したことで、「様々なユーザーを対象とするためには様々な機種が必要である」という呪縛を打ち破り、逆に「多くのユーザーが求める万能機種はひとつである」という方向性へと舵を切り直しました。
その結果、GoPro HERO5では「HERO5 Black」と「HERO5 Session」の2機種しかありません。
GoPro HERO5 Black
旧機種では高性能機であるBlackと、一般スペック機のSilverがありました。
HERO5ではBlackのみに集約し、更にHERO+などの廉価版機種を廃止することで、多品種少量生産から大量生産型に方式変換されました。
その結果ネックであった価格をシリーズベースで大きく下げ、高機能低価格を実現したのです。
HERO5 Blackの登場で細かな機種比較すら無駄になりましたので、価格のみ比較しておきます。(HERO5発売当時の価格です。)
- GoPro HERO5 Black:本体価格¥53,000(税別)
- GoPro HERO4 Black:本体価格¥60,500(参考)
- GoPro HERO4 Silver:本体価格¥47,500(参考)
もちろんHERO5 Blackの方が圧倒的に性能が上です。特筆すべきは次の3点です。
- 手ブレ補正(電子)搭載
- ハウジングなし10m防水
- 音声コントロール
手ブレ補正は非常に重要な機能です。
今ではほとんどのカメラに内蔵される機能のため、その重要性を認識されている方は少ないかもしれませんが、通常の写真撮影においても十分な光量と撮影テクニックがないと手振れ補正のないカメラでの撮影は困難です。
特にアクションという中で使用されるGoProには、映像を安定化してくれるこの機能はなくてはならない機能といっても過言ではありません。
また、防水性能は電子機器であるカメラにとってはとてもありがたい機能です。
水中で撮影する/しないに係わらず、日常で水が掛かってしまっても壊れないということは非常に有益です。
HERO5登場時、この型のシリーズとしては最高性能で且つ最安値(性能比)であることは間違いなく、バッテリー交換可能機としてはGoPro HERO5 Black以外は選択する余地はなくなりました。
GoPro HERO5 Session
HERO5 Sessionは前号機のHERO4 Sessionのグレードアップ機種です。
HERO5ではバッテリー内蔵型機の集約モデルとしてSessionへの統一を行いました。
バッテリー内蔵型は撮像時間の縛りがあるため、バッテリーを交換できるタイプがあれば全てを網羅されかねない微妙な立場にあります。
現に以前のHERO+シリーズはコストのみが差別化要因として存在していたといっても過言ではありません。
然しながらSessionの価値はコストだけではありません。
Sessionの魅力はなんといってもその小さなボディにあります。
奥行き自体はBlackよりも厚くなっていますが、□35mmの正方体は動作物の先端に付けても邪魔になることがありません。
Sessionはその小ささが故にBlack以上の臨場感の溢れる映像を捉えることができ、それでいてBlackに見劣りしない性能を持ち合わせ、且つコストを抑えることも出来るのです。
- 本体価格¥39,500(税別)※HERO5発売当時の価格
- 手ブレ補正(電子)搭載
- 10m防水
- 音声コントロール
2つの機種に絞り明確なターゲット戦略をとり始めたGoProですが、実はHERO5はまだその性能において最先端に立っていたわけではありません。
小型軽量ハイパフォーマンスとアクションカメラの中では秀でた部分を持ち合わせながら、ビデオ性能においてはまだ伸びしろを持っていたのです。
そこで登場したのがHERO6です。
GoPro HERO6の詳細
HERO5の次世代機であるHERO6は、HERO5発売から数年間の沈黙を経てお披露目されました。
そしてその姿に、良い意味で期待を裏切られた機種でもあります。
HERO6はBlackの1機種のみで、その姿はHERO5 Blackと外形状は全く同じです。
GoPro HERO6 Black
全く同じ外形状のボディは、様々なGoProアクセサリをそのまま使い続けられるというユーザーフレンドリーな仕様です。
然しながらその外観とは裏腹に大きなスペックアップを果たしています。
HERO5とのスペック比較は次の通りです。
HERO6 Black |
HERO5 Black |
|
ビデオ | 4K/60fps 1440P/60fps 1080P/240fps |
4K/30fps 1440P/80fps 1080P/120fps |
フォト | 12MP/30fps 連写タイムラプス |
12MP/30fps 連写タイムラプス |
ビデオ安定化 | ◎(Advanced) | 〇 |
風音低減機能 | 〇 | 〇 |
10M防水 | 〇 | 〇 |
音声コントロール | ◎(Expanded) Wake on Voice |
〇 |
クラウドアップロード | 〇 | 〇 |
GPS位置情報取得 | 〇 | 〇 |
RAW+WDR写真 | 〇 | 〇 |
タッチズーム | 〇 | |
HDR撮影 | 〇 |
このスペック差を創り出しているものは全く新しいGP1チップによるものです。
HERO5比にして約2倍の処理性能をもつGP1チップは、ディスプレイ操作を軽快にし高フレームレートを実現しています。
更にビデオ安定化機能も高度化したことで、より滑らかで より臨場感のある映像を得ることが出来るようになりました。
HERO6登場時、アクションカメラ分野においてHERO6 Blackが最高峰のカメラであることは間違いなく、HERO5で買い踏みとどまったユーザーも悩まず選択する程まで、確実に進化しました。
GoPro HERO7の詳細
2018年、HERO6の登場から比較的早期に発表されたHERO7。
既に成熟の域に達していると思われるアクションカメラ分野において、これ程まで短い期間に新しいバージョンが出るということは・・・想定されるのはマイナーチェンジです。
そして新たにHERO7として投入された機種は、実に3機種。脳裏に浮かぶのはHERO4で失敗した多品種コストアップ戦略ですが、果たしてGoProユーザーが求める新たなGoProなのでしょうか?
GoPro HERO7 Black
外形状はHERO6と同じ。そのため多数のGoProアクセサリーはそのまま使用できます。
HERO6とのスペック比較は次の通りです。
HERO7 Black |
HERO6 Black |
|
ビデオ | 4K/60fps 1080P/240fps |
4K/60fps 1080P/240fps |
フォト | 12MP/30fps SuperPhoto |
12MP/30fps |
ビデオ安定化 |
☆ |
◎ (Advanced) |
風音低減機能 | 〇 | 〇 |
10M防水 | 〇 | 〇 |
音声コントロール | 〇 Wake on Voice |
〇 Wake on Voice |
クラウドアップロード | 〇 | 〇 |
GPS位置情報取得 | 〇 | 〇 |
RAW+WDR写真 | 〇 | 〇 |
HDR撮影 | 〇 | 〇 |
ライブストリーミング |
〇 |
– |
タッチズーム | 〇 | 〇 |
特殊撮影 | NightPhoto TimeLapsePhoto TimeLapseVideo NightLapsePhoto TimeWarpVideo |
NightPhoto TimeLapsePhoto TimeLapseVideo NightLapsePhoto |
性能という面では、HERO6とHERO7の間に違いはありません。
性能を左右するGoProのコアチップは、HERO6で開発されたGP1チップそのままです。
それはつまり、高画質撮影や8倍スロー、音声コントロールや滑らかなタッチズームなど、HERO7から新たに追加された機能ではなくHERO6でも行える機能なのです。
しかしながらHERO7でもしっかり進化を遂げた部分もあります。
ひとつ目はビデオ安定化性能の大幅改善です。
ハイパースムーズ(HyperSmooth)と呼ばれるビデオ安定化機能は、カメラの振動を予測することで自発的に映像の補正を行います。
従来の「振動を抑制する制振技術」から「振動を制御する制振技術」へと進化したのです。
これによりジンバルなしでも振れを抑えられたスムーズな映像を得ることが可能になりました。
ふたつ目はSNS機能の拡張です。
ライブストリーミングが可能になりリアルタイムでの共有が可能になると共に、新たな機能「タイムワープビデオ(TimeWarp Video)」モードが搭載され、SNS社会への適応が図られています。
長時間の撮影をコンパクト化するためだけでなく、様々なアイデアビデオが生まれる可能性を持った撮影モードです。
GoPro HERO7 Silver/White
HERO7 SILVER |
HERO7 WHITE |
HERO7では、Blackと同時にSilverとWhiteの2機種もラインナップしています。
これらは今までの流れ同様、HERO7 Blackの廉価版という位置付けです。
HERO7 Black |
HERO6 Black |
HERO7 Silver |
HERO7 White |
|
ビデオ | 4K/60fps 1080P/240fps |
4K/60fps 1080P/240fps |
4K/30fps 1080P/240fps |
1080/60fps 1080P/240fps |
フォト | 12MP/30fps SuperPhoto |
12MP/30fps | 10MP/15fps | 10MP/15fps |
ビデオ安定化 | ☆ (HyperSmooth) |
◎ (Advanced) |
〇 (Standard) |
〇 (Standard) |
風音低減機能 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
10M防水 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
音声コントロール | 〇 Wake on Voice |
〇 Wake on Voice |
〇 | 〇 |
クラウドアップロード | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
GPS位置情報取得 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
RAW+WDR写真 | 〇 | 〇 | WDRのみ | – |
HDR撮影 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
ライブストリーミング | 〇 | – | – | – |
タッチズーム | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
特殊撮影 | NightPhoto TimeLapsePhoto TimeLapseVideo NightLapsePhoto TimeWarpVideo |
NightPhoto TimeLapsePhoto TimeLapseVideo NightLapsePhoto |
TimeLapseVideo |
TimeLapseVideo |
上表でも表したようにHERO7 SilverとWhiteはHERO6 Blackよりも性能が落ちています。
それはGoProのコアであるチップがGP1ではなく旧型であるためです。
更にSilverとWhiteはバッテリー内蔵型のため交換が出来ません。
つまり長時間の撮影に不向きな機種と言えます。
SilverとWhiteはHERO6 Blackより新らしい機種ではあるが上位スペックではないということを理解し、機種選びでは旧モデルとの比較もしっかり行う必要があります。
GoPro HERO7 発売当時の価格
- GoPro HERO7 Black:¥49,800(税別)
- GoPro HERO7 Silver:¥37,800(税別)
- GoPro HERO7 White:¥27,800(税別)
(価格は18/09/27時点)
GoPro HERO8の詳細
HERO7発売から約1年。2019年秋に発売となったHERO8は、今までにない新たな思想を掲げて登場しました。
機種はBlackの1機種のみです。
GoPro HERO8 Black
一見従来と変わらないシンプルな外観ですが、機能性やスペックは大きな変貌を遂げています。
HERO7 Blackとのスペック比較は次の通りです。
HERO8 Black | HERO7 Black | |
ビデオ | 4K/60fps 1080P/240fps |
4K/60fps 1080P/240fps |
フォト | 12MP+スーパーフォト (高性能HDR搭載) |
12MP+スーパーフォト (HDR搭載) |
RAW+WDR写真 | 〇 | 〇 |
ライブバースト | 〇 | – |
ビデオ安定化 | HyperSmooth2.0 | HyperSmooth |
タイムラプス ビデオ | 〇 | 〇 |
ナイトラプス ビデオ | 〇 | – |
タイムワープ ビデオ | TimeWarp2.0 | TimeWarp |
風音ノイズ低減機能 | 3-mic プロセッシング | 3-mic プロセッシング |
10M防水 | 〇 | 〇 |
水平維持機構 | 〇(APP連携) | – |
タッチズーム | 〇 | 〇 |
音声コントロール | 〇 | 〇 |
ショートカットカスタマイズ | 〇 | – |
ライブストリーミング | 1080p | 720p |
GPS位置情報取得 | 〇 | 〇 |
HDMI出力 | メディアモジュラーが必要 | マイクロHDMI |
デジタルレンズ | SuperView、広角、リニア、狭角 | SuperView、広角、リニア |
レンズ | 一体型 | 交換型 |
バッテリー | 着脱式 1,220 mAh LiB | 着脱式 1,220 mAh LiB |
チップ | GP1 | GP1 |
サイズ | 幅66.3 x高さ48.6 x奥行き28.4 | 幅62.3 x高さ44.9 x奥行き33mm |
重量 | 126g | 116g (フレームを含めると142g) |
GoProの心臓部となるチップはHERO6で開発されたGP1が搭載され、その面からするとソフトウェアによる性能進化がメインです。
但し性能以外のハードの部分での進化が大きく、一言で言うと拡張性です。
この拡張性は今後の発展への期待感も備える大きな魅力です。
この先は、より詳しく紹介したこちらの記事でご確認いただければと思います。
GoPro HERO8 発売当時の価格
- GoPro HERO8 Black:¥50,800(税別)
(価格は19/10/14時点)
GoPro HERO9の詳細
2020年秋に発売となったHERO9は、HERO8で得た拡張性を更に精度アップした万能型のGoProとして登場しました。
機種はBlackの1機種のみです。
GoPro HERO9 Black
HERO9では初のフロントディスプレイが採用され、webカメラとしての使用など自撮りへの対応がとられました。
HERO8 Blackとのスペック比較は次の通りです。
HERO9 BLACK | HERO8 BLACK | |
ビデオ | 5K/30fps 4K/60fps 1080P/240fps |
4K/60fps 1080P/240fps |
フォト | 20MP+スーパーフォト (高性能HDR搭載) |
12MP+スーパーフォト (高性能HDR搭載) |
RAW+WDR写真 | 〇 | 〇 |
ライブバースト | 〇 | 〇 |
ビデオ安定化 | HyperSmooth3.0 | HyperSmooth2.0 |
タイムラプス ビデオ | 〇 | 〇 |
ナイトラプス ビデオ | 〇 | 〇 |
タイムワープ ビデオ | TimeWarp3.0 | TimeWarp2.0 |
スケジュールキャプチャー(※1 | 〇 | – |
デュレーションキャプチャー(※2 | 〇 | – |
スローモーション撮影 | 8倍 | 8倍 |
10M防水 | 〇 | 〇 |
フロントディスプレイ | 〇 | – |
水平維持機構 | 〇(カメラ内蔵) | 〇(APP連携) |
音声コントロール | 〇 | 〇 |
ライブストリーミング | 1080p | 1080p |
レンズ | 交換型 | 一体型 |
バッテリー | 着脱式 1,720 mAh LiB | 着脱式 1,220 mAh LiB |
チップ | GP1 | GP1 |
サイズ | 幅71.8 x高さ50.8 x奥行き33.6mm | 幅66.3 x高さ48.6 x奥行き28.4mm |
重量 | 158g | 126g |
※1)スケジュールキャプチャーとは、撮影開始時間を設定することが出来る機能です。
※2)デュレーションキャプチャーとは、撮影時間を設定することが出来る機能です。
HERO9では解像度が大幅に向上し、5Kでの撮影に対応しました。
またHyperSmooth3.0となり、ジンバルなしでも手ブレのない十分な安定化性能を手に入れました。
その他、スケジュール機能などのソフト面でも追加要素もあります。
更に詳し内容はこちらの記事でご確認いただければと思います。
GoPro HERO9 発売当時の価格
- GoPro HERO8 Black:¥54,000(税別)
(価格は20/09/16時点)
GoPro HERO10の詳細
HERO7から毎年新モデルを販売し続けるGoProが、2021年秋に発売したモデルがHER10です。
短期間でのアップグレードという事もあり、HERO9のマイナーチェンジと思われたHERO10ですが、いい意味で裏切られたモデルです。
HERO8、HERO9と汎用性に舵を取り、アクションカメラ分野以外への用途を追ったGoProでしたが、HERO10では本来のアクションシーンでの機能向上へと舵を戻した形です。
GoPro HERO10 Black
HERO10の機種はBlackの1機種のみです。
外観はHERO9 Blackと変わらずフロントディスプレイを備えた拡張型モデルですが、GoProのコアであるプロセッサーがGP2へと進化しています。
HERO6から採用されたGoPro専用プロセッサーであるGP1ですが、ここに来ておよそ2倍の処理能力を携えたGP2へと進化し、HERO10に初めて搭載されることとなりました。
HERO9 Blackとのスペック比較は次の通りです。
HERO10 BLACK | HERO9 BLACK | |
ビデオ | 5.3K/60fps 4K/120fps 2.7K/240fps |
5K/30fps 4K/60fps 1080P/240fps |
フォト | 23MP + SuperPhoto with HDR | 20MP + SuperPhoto with HDR |
RAW+WDR写真 | 〇 | 〇 |
ライブバースト | 〇 | 〇 |
ビデオ安定化 | HyperSmooth4.0 | HyperSmooth3.0 |
タイムラプス ビデオ | 〇 | 〇 |
ナイトラプス ビデオ | 〇 | 〇 |
タイムワープ ビデオ | TimeWarp3.0 | TimeWarp3.0 |
防水 | 10m | 10m |
フロントディスプレイ | 〇 | 〇 |
水平維持機構 | 45°まで | 27°まで |
音声コントロール | 〇(音声起動不可) | 〇(音声起動可) |
ライブストリーミング | 1080p | 1080p |
チップ | GP2 | GP1 |
サイズ | 幅71.8 x高さ50.8 x奥行き33.6mm | 幅71.8 x高さ50.8 x奥行き33.6mm |
重量 | 153g | 158g |
GP2プロセッサーとなり、処理能力がおよそ2倍に向上しています。
5Kの世界で60fps、8倍スローモーションの世界でも2.7Kと驚異の撮像性能です。
人の眼では見れない世界を微細な時間軸で美しく記録する、GoProが本来期待される機能を最高峰のレベルで実現しています。
詳しい情報はこちらの記事でご確認ください。
GoPro HERO10 発売当時の価格
- GoPro HERO10 Black:¥70,000(税別サブスクリプションモデル)
(価格は21/09/18時点)
GoPro HERO11の詳細
HERO10の登場から1年。2022年9月に発売のモデルがHERO11です。
GoProのコアとなるGPプロセッサーの進化を遂げたHERO10から僅か1年でどれ程のアップグレードがなされるのか。
HERO11はそんな期待と不安の入り混じる中での登場です。
GoPro HERO11 Black
HERO11の機種はBlackとBlack Miniの2機種です。
特筆すべきはSessionを思い起こされるコンパクトタイプ「HERO11 Black Mini」の登場でしょう。
Miniはコアユーザーを中心に賛否を巻き起こす大きな反響を生みました。
HERO11 Blackでの大きなアップグレードはイメージセンサーの大型化とソフトウェアアップデートです。
コアプロセッサーはHERO10と同じGP2が採用され、パフォーマンスの進化は大きくありませんが、イメージセンサーの大型化により27MPもの高画質撮像が可能になりました。
映すものすべてにプロフェッショナルな印象を加える…HERO11の登場はこの言葉に込められています。
HERO10 Blackとのスペック比較は次の通りです。
HERO11 BLACK | HERO10 BLACK | |
ビデオ | 5.3K/60fps 4K/120fps 2.7K/240fps |
5.3K/60fps 4K/120fps 2.7K/240fps |
スローモーション | 8x (2.7K、1080p) | 8x (2.7K、1080p) |
ビデオ安定化 | HyperSmooth5.0 | HyperSmooth4.0 |
水平維持機構 | 〇 | 〇 |
フォト | 27.13MP + SuperPhoto with HDR | 23MP + SuperPhoto with HDR |
タイムラプス ビデオ | 〇 | 〇 |
タイムワープ ビデオ | TimeWarp3.0 | TimeWarp3.0 |
ナイトラプス ビデオ | 〇 | 〇 |
防水 | 10m | 10m |
フロントディスプレイ | 〇 | 〇 |
ライブストリーミング | 1080p | 1080p |
チップ | GP2 | GP2 |
サイズ | 幅71.8 x高さ50.8 x奥行き33.6mm | 幅71.8 x高さ50.8 x奥行き33.6mm |
HERO11 Black Miniはそのコンパクトなボディの中にHERO11 Blackと同スペックのパフォーマンスが詰め込まれています。
Session同様にモニタレス、バッテリー内蔵型ではありますが、新たなイマジネーションを与えてくれることは間違いないでしょう。
詳しい情報はこちらの記事でご確認ください。
GoPro HERO11 発売当時の価格
- GoPro HERO11 Black:¥78,000(税別)
- GoPro HERO11 Black Mini:¥58,000(税別)
(価格は22/09/14時点)
GoPro HERO12の詳細
27MP新型イメージセンサーを搭載したHERO11の登場から1年。
2023年9月に発売のモデルがHERO12です。
アクティブシーンだけでなく日常やVlogなど汎用的な撮影機材としてのバージョンアップにも力を入れてきたGoProですが、HERO12ではアクションカメラの拘りとも言えるビデオ性能がアップグレードしています。
GoPro HERO12 Black
HERO12の機種はBlackの1機種のみです。
HERO12 Blackでの大きなアップグレードはHDRビデオ撮影への対応です。
HDRはHigh Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略称で、明るさを表現できる幅が通常よりも広く表現できる技術です。
通常の撮影では白飛びや黒つぶれが起こる環境でも、HDRビデオ撮影では美しい映像を得ることが出来ます。
HERO11 Blackとのスペック比較は次の通りです。
HERO12 BLACK | HERO11 BLACK | |
ビデオ | 5.3K/60fps 4K/120fps 2.7K/240fps |
5.3K/60fps 4K/120fps 2.7K/240fps |
HDRビデオ | 5.3K(16:9)/30fps 4K(16:9)/60fps |
– |
スローモーション | 8x (2.7K、1080p) | 8x (2.7K、1080p) |
ビデオ安定化 | HyperSmooth6.0 | HyperSmooth5.0 |
水平維持機構 | 〇 | 〇 |
Bluetoothオーディオサポート | 〇 | – |
GPS | ― | GPS GLONASS GALILEO |
フォト | 27.13MP + SuperPhoto with HDR | 27.13MP + SuperPhoto with HDR |
タイムラプス ビデオ | 〇 | 〇 |
タイムワープ ビデオ | TimeWarp3.0 | TimeWarp3.0 |
ナイトラプス ビデオ | 〇 | 〇 |
防水 | 10m | 10m |
フロントディスプレイ | 〇 | 〇 |
ライブストリーミング | 1080p | 1080p |
チップ | GP2 | GP2 |
サイズ | 幅71.8 x高さ50.8 x奥行き33.6mm | 幅71.8 x高さ50.8 x奥行き33.6mm |
HDRビデオ撮影の他、ビデオ安定化性能『HyperSmooth』も5.0から6.0へとアップグレードしています。
更にBluetoothオーディオデバイスからの音声操作が可能となり、遠隔操作性が向上しています。
また、HERO11から標準搭載されたEnduroバッテリーはHERO12でも搭載され、バッテリーの高性能化と電源管理の改善により駆動時間が大幅に向上しています。
詳しい情報はこちらの記事でご確認ください。
GoPro HERO12 発売当時の価格
- GoPro HERO12 Black:¥62,800(税込)
(価格は23/09/06時点)
シチュエーション別機種選択
現在 GoProが公式より販売している機種は、HERO10 Black、HERO11 Black、HERO11 Black Mini、そしてHERO12 Blackの4機種です。
用途に対して過不足のない十分なスペックの機種を得るには、旧モデルを含めた選択は非常に有意義になります。
もちろんハイエンドのモデルはHERO12 Blackでありこれに勝るものはないため、最高スペックを求めるならば迷わずHERO12 Blackです。
しかしGoProは既にアクションシーンだけでなく幅広いシーンでの活用が可能なカメラです。
高画質、高耐久性を誇るアクションカメラだからこそ、過剰なスペックとなるシチュエーションもあり得ます。
そこで見極めなければならないことは、「どんなシチュエーションで使い、そのためにどの機能が必要か。」です。
3つのシチュエーションモデルで考えてみましょう。
ライトユーザーモデル
アクションシーンではなく風景などを高画質で撮影する目的であれば、HERO8又はHERO9がおすすめです。
4Kに対応し、HyperSmoothによる動きながら撮影にも適応するGoProなので、日常や旅カムとして十分な機能を持ち合わせます。
GP1搭載機で高画質スローモーション撮影にも対応し、また、夜間撮影やタイムラプスなどの撮影機能も備えるため、基本時間軸以外の撮影など遊べる要素も揃っています。
公式での販売はありませんが、ECサイトではまだ継続販売されているため入手することが可能です。
HERO9 BLACK
アドバンスドモデル
ハードなシーンの最先端で、激しい振動下でもプロが撮ったような滑らかで美しい映像を得たい方には、HERO12 Blackが良いでしょう。
特に多くの人が見る映像を目的とする場合、振動のない映像を撮ることは必須です。
また静と動を組み合わせた映像では高フレームレートが要求されます。
最新モデルのHERO12 Blackは、2.7K/240fpsと高解像度且つ高フレームレートを備えるハイスペックモデルです。
アクティブ且つハードな環境下において最高峰の映像を求めるならば、そのニーズにこたえられるのは最新モデルのみです。
HERO12 BLACK
エクストリームモデル
アクションの最先端を映像に捉えたい方や、体力の限界などに挑むシーンなどではコンパクトで最軽量なHERO11 Black Miniが適します。
Miniはカメラが持つ負荷を最小限に落とし、人体や撮影箇所への負担を落とします。
加えてハイパフォーマンスなスペックは、厳しい環境下でも高画質且つ安定した映像を捉え続けます。
HERO11 BLACK Mini
まとめ
あなたが求めるGoProは決まりましたか?
もしまだGoProを使うシチュエーションが定まらないようであれば、無理をして今導き出す必要はありません。
なぜならばGoProは使ってこそ気付く魅力を秘めており、そして使い熟すには新たな創造性が必要でもあるからです。
きっとGoProを持って撮りたい写真や映像があるでしょう。
でもそれだけが全てではありません。
これから出合う想像も出来ない体験にも、きっとあなたの傍にGoProはいるはずです。
今はまだ街撮り用のアイテムだとしても、その先には空を舞うようなアクティブなシチュエーションが待っているかもしれません。
撮りたいものが漠然としている方や、使いたいシーンがたくさんある方は、やはり選ぶべきGoProは一択です。
GoProのプロフェッショナルが導く最高スペックこそが、未来のあなたをも満足させる逸品です!
GoProは体験をそのまま記録に残すことが出来るアイテムです。
楽しかった場面や感動の時間、真剣なまなざしなど、その時の細部に至るまでをしっかり記録してくれます。
それは時に本人ですら気付かなかった一瞬までをも。
よりアクティブに、外へと駆り発てるGoProを、あなたも手にしてみてはいかがでしょう。
(画像出典:GoPro/Amazon)