春先に掛け新作やアップデートが続くアウトドアギア。
思い起こせばULギアで高い支持を受けるMSRにおいても昨春大幅なアップデートが行われています。
アップデートの内容は大きく2つ。テントを支えるポールと、テントを保護するコーティングです。
今回は、心臓部ともいえるこの2つのアップデートの内容について確認しましょう。
MSRとは
まずは簡単にMSRのブランド紹介を。
MSRはアメリカのブランドで、登山家であるラリー・ペンバシーによって創立されました。
MSRのギアはいずれも過酷な山岳地帯での使用が念頭におかれているため、剛性や耐風性と共に軽量化と設営のし易さにも強い拘りがあります。
(画像:MSR Hubba Hubba NX)
中でもHubba Hubba(ハバハバ)はソロキャンプに最適なスペックを備える人気のテントです。
ハバハバを例にアップデート内容を確認していきましょう。

MSR アップデートの内容
アップデート内容は2つ。ポールとコーティングです。
サイクロンポール
アップデート前のハバハバに採用されていたポールはDAC社のフェザーライトです。
フェザーライトは通常のアルミポールよりも軽量で、連結部に補強がされた軽量且つ高強度なポールです。
フェザーライトのポール自体採用するテントは多くなく、それだけでも特徴的で高機能であったハバハバですが、アップデートではMSRとイーストン社が共同開発をしたサイクロンポールが採用されています。
サイクロンポールは航空機グレードの複合素材で作られており、極めて高い弾力性を誇る高屈曲、高耐久性を備えるポールです。
厳しい環境でもポールの破損トラブルを大幅に軽減する新しいポールです。
因みにサイクロンポールを採用するMSRのテントは、ハバハバを含むハバシリーズと、よりメッシュ部分の多いフリーライトシリーズとなります。
※エリクサーを含む下位シリーズは従来通り7000番のジュラルミンポールとなります。
エクストリームシールド
もうひとつのアップデートはレインフライとフロアに施されるコーティングです。
従来のハバハバでは耐水性に加え軽量且つ耐久性の高いシルナイロンが用いられていましたが、アップデートではエクストリームシールド が採用されています。
エクストリームシールドの最大の特徴は、高温や高湿度に対して優れた耐久性を備えていることです。
従来比でおよそ3倍長持ちする耐久性を備えることで、より信頼性があがりました。
更に正確で耐水性の高い縫製を確保することでシームテープを無くし、シームテープによるトラブルと無用なシールドへと進化しています。
エクストリームシールドを採用するテントは、ハバシリーズ、フリーライトシリーズ、カーボンリフレックスシリーズ、そして新たに追加されたゾイックシリーズになります。
ハバハバの変更点
アップデートにより機能面の進化が進み、より信頼性の高いテントとなったハバハバですが、機能面以外でのスペックへの影響はどうでしょう?
従来モデル | 2019モデル | |
外観 | ![]() | ![]() |
サイズ | W213×D279×H100cm | W213×D279×H100cm |
フロア面積 | 2.7m^2 | 2.7m^2 |
前室面積 | 1.62m^2 | 1.62m^2 |
総重量 | 約1,720g | 約1,760g |
収納サイズ | 46×15cm | 46×15cm |
サイズについてはアップデートによる変更はありませんが、2019モデルでは重量が40g増え、外観のカラーリングが変更されています。
この影響を大と捉えるかは環境と目的によりますが、全てにおいてスペックアップという訳ではありませんので、購入時にはモデル確認を欠かさないよう注意しましょう。
製品紹介
MSRのハバハバは、様々なシチュエーションに対応する万能テントです。
過酷なキャンプではもちろん、レジャーキャンプでも使える汎用性の高さも魅力で、特にインナーテントはカンガルースタイルの定番ともいえる人気ギアです。
これからハバハバを手にしようとお考えの方は、購入時にどちらのモデルであるかを忘れず確認しましょう。
(画像出典:MSR)