1986年に始まった現在のオリンピック。その前身となる古代オリンピックは紀元前にも遡ると言われています。
そんな歴史のあるオリンピックの聖火を守り続けているもののひとつにマイナーランプがあります。
今回はアウトドアの前身ともいえる環境で作られたマイナーランプについて紹介しましょう。
マイナーランプの歴史と構造
マイナーランプは1800年初頭に英国で開発された炭鉱夫のためのオイルランプです。
マイナーランプが開発される前はロウソクの灯を明かりに使用していましたが、相次ぐ炭坑爆発から炭鉱夫を守るためにマイナーランプが開発されました。
上部の金網は燃焼のための酸素を吸い込むと共に、金網の外へ燃焼熱を伝えない役割があります。
これにより炭坑内に引火性ガスが漂っても爆発燃焼を引き起こすことがありません。
更に金網から酸素と共に引火性ガスを吸い込み燃焼させることで、灯の色や大きさの変化で引火性ガスの発生を検知する事が出来るようにもなっています。
炭鉱夫にとって生命線となるマイナーランプは、炭鉱における革命的なギアのひとつとなりました。
パズーの命を守るマイナーランプ
炭鉱夫として有名な人物(架空)と言えば天空の城ラピュタの主人公パズーですね。
マイナーランプはパズーが愛用しているランタンとしても知られています。
ムスカとドーラに追われる序盤のシーン。炭坑列車の陸橋が崩れてパズーとシータが炭坑に落ち、飛行石が輝いたあの名シーンの後、炭坑内を照らすのがマイナーランプです。
恐怖と暗闇の中でも温かく包み込むランプの灯は、アウトドアでは欠かせないものです。
オリンピックの聖火を守るマイナーランプ
マイナーランプはオリンピックの重要な役割をも担っています。
火器の持ち込みが禁止されている飛行機の中においても、マイナーランプは人知れず聖火と共に機内の安全を守っています。
マイナーランプへの信頼の高さが窺えます。
レプリカについて
炭坑作業における革新的なギアであったマイナーランプですが、現在では高い品質と優れた装飾が評価され、贈答品としての需要が高まっています。
時代の移り変わりにより、堅牢で安全な事から細部まで作り込まれた装飾品としての価値の方が求められるようになりました。
本来のマイナーランプの使い方や安全性よりも装飾品としての価値に重点を置いたものも登場し、これらはレプリカとして市場に出ています。
もちろんレプリカもランプとして使用することは可能ですが、本来の安全性を備えていないものもあるため注意が必要です。
代表的なレプリカの見分け方はシリアルナンバーの有無です。
その他、芯の出量を調整する機構の有無など構造上の違いもありますが、製造メーカーや年代にもよるため、心配な場合はお店の人とコミュニケーションをとって確認すると良いでしょう。
おすすめのマイナーランプ
最後におすすめのマイナーランプの紹介です。
E.Thomas & Willams社
マイナーズ オイル ランプ
MINER’S OIL LAMP
その他にも、レプリカ含めて美しいマイナーランプはたくさんありますので、気になった方はチェックしてみください。
優しくゆらめく暖かい灯は、アウトドアライフにも心地良い雰囲気を演出します。