穏やかな時が流れるだけがキャンプではありません。
雨や風の強い悪天候に耐えることも時としてあるでしょう。
翌日に備えるためにも食事は欠かすことは出来ず、火器を使うなら着火も不可欠です。
チャッカマンやライターが着火ギアの有力候補ですが、風の強いシチュエーションや標高が高い場所、寒冷地などでは着火性能が著しく低下します。
悪環境でこそ変わらぬ着火性能を発揮するギアこそが、信頼性の高い、使えるギアと言えるでしょう。
今回は悪環境でも活躍し、且つ所有感も満たされる”映える着火ギア”を紹介しましょう。
イグナイターとは
イグナイターはignite(=点火)を行う装置のことで、アウトドアでは着火器具のことを言います。
着火器具を総じてイグナイターとも呼べますが、一般的にはマッチなど炎を出すものは除き、火花やスパークなど瞬間的な熱源を作り出すものを呼びます。
イグナイターの種類
イグナイターには様々な種類がありますが、今回は悪環境に強く、誰でもいつでも簡単に使用出来る実用的な2種類のイグナイターを紹介しましょう。
フリント式イグナイター
フリント式イグナイターは、フリント(発火石)を回転式のヤスリ(フリントホイール)で擦ることで火花を散らす構造のイグナイターです。
アナログチックな操作が童心を刺激し、つい火花を飛ばしたくなるギアです。
フリント式イグナイターはフリントホイールに設けられた細かい凹凸がフリントをしっかり擦るため、水に濡れても火花を散らすことが出来ます。
風の影響も受け難いため、天候に左右され難いギアです。
着火時はフリントを削ることで火花を作るため、使用を重ねるとフリントが消耗します。
フリントが交換できるものを選ばないと使い切りになってしまうため注意が必要です。
また、多くのフリント式イグナイターはフリントホイールを直接弾く構造のため着火点と指先が近く、着火後素早く手を引かなければ火傷のリスクを伴います。
安全性で比較するとピエゾ圧電式イグナイターの方が安全と言えるでしょう。
ピエゾ圧電式イグナイター
ピエゾ圧電式イグナイターは、ピエゾの特性を利用したイグナイターです。
ピエゾ圧電式イグナイターはピエゾを変形させて得られる高い電圧をスパークさせ、瞬間的に火花を作り出し着火させます。
操作はフリント式よりも簡単で、イグナイターに設けられたプッシュ式ボタンを押し込むだけです。
一度の押し込みで1回のスパークが起こるため、着火し難い場合には繰り返し押すことで連続して火花を作ることが出来ます。
シングルバーナーなどに組み込まれているイグナイターは、ピエゾ圧電式になります。
フリント式とピエゾ圧電式イグナイターはいずれも電気などのエネルギーを必要とせず、人の手の力だけで操作することが出来るイグナイターです。
ガス欠やバッテリー切れ、寒冷地などでの性能低下のない安定したイグナイターであるため、エマージェンシーギアとして備える事もおすすめです。
厳選 悪環境に強く実用的なイグナイターの紹介
それではフリント式とピエゾ圧電式の2種類から、悪環境に強く実用的なイグナイターを紹介しましょう。
ユースフルなだけでなく、”見栄え”にも優れるガジェット感に秀でたイグナイターをピックアップしましたのでチェックしてみください。
EXOTAC / エクソタック
ナノスパーク
NANO SPARK
サイズ | φ13×69mm |
材質 | アルミ |
重量 | 約17g |
nobland
イグナイター
サイズ | 6.5×10×64mm |
材質 | 真鍮 |
重量 | 約13g |
NIKKO / 日本光器製作所
タイガーライター
サイズ | 50×160mm |
材質 | アルミ |
重量 | 約60g |
VARGO / バーゴ
チタニウム フリントライター
TITANIUM FLINT LIGHTER
サイズ | L63mm |
材質 | チタン |
重量 | 約9.2g |
OutdoorElement / アウトドアエレメント
ファイヤービナー
Firebiner
サイズ | 80×35mm |
材質 | 強化ステンレス+超耐性チタンコーティング |
重量 | 約28g |
MSR / エムエスアール
ピエゾイグナイター
サイズ | 20×81mm |
材質 | アルミ |
重量 | 約14g |
PRIMUS / プリムス
スティックイグナイター
サイズ | φ12×95mm |
重量 | 約12g |
いざというときに重宝されるのは、人の手でいつでも使えるギアです。
環境変化の大きな登山や災害時などでは、信頼性の高いアナログギアが最後の助けになるかもしれません。
イグナイターは衣食住の”食”を支える火を生み出すギアです。
エマージェンシーギアとして備えても良いでしょう。