キャンプでの料理は家庭の料理とどこか違う特別感がありますよね。
食材だけじゃなく調理器具にもこだわり、ワイルドながらに繊細な料理を求める方は多いと思います。
ただ”焼く”だけでもムラのないジューシーな”焼き”にこだわり「鉄板」を選ぶ方や、高い熱で表面をパリッと仕上げながら芯まで熱を通す「炭火」にこだわる方など、どんなスタイルでもキャンプの夕暮れ時は一球入魂の料理を作るための特別な時間です。
そんな特別な時間をワイルドに、そして効率的においしい料理を作るために、今回はアウトドアパンを紹介しましょう。
アウトドアパンとは
家庭での調理の定番ギアでもあるフライパン。
定番とされる理由は言うまでもなく優れた利便性です。
広い焼き面積で一度に多くの食材を加熱出来る効率性、柔らかい食材から固い食材まで、場合によっては煮込み料理まで行える汎用性、そして片手で扱える機動性とさっと洗える手軽さをフライパンは秘めています。
そんなフライパンの中で、アウトドアの環境や料理に適したものがアウトドアパンです。
アウトドアパンを使った基本的な調理の仕方やフライパンのランクともいえる性能は、アウトドアでも家庭でも同じ水準で測られます。
それは丈夫さと軽さと蓄熱性ですが、特にアウトドアでは肉料理が主役になることが多いため、蓄熱量の高さが重要視されます。
蓄熱量とは
蓄熱量とはフライパンが蓄えることが出来る熱量です。
蓄熱量が少ないフライパンは熱し易い反面冷め易く、逆に蓄熱量が大きいフライパンはなかなか温まらない反面、冷め難いという特徴があります。
蓄熱量が大きなフライパンの場合、冷えた食材が投入されても温度が低下し難く、瞬時に表面の余分な水分をサッと蒸発させることでベタッとさせません。
更に素早く表面をカリッとさせることで食材内部の水分やうまみを外に逃がすことなく焼き上げるので、内部はジューシーな仕上がりになります。
水分のある食材をカリッ、フワッと仕上げるにはフライパンの蓄熱量が大きく影響します。
この蓄熱量はフライパンの材質と板厚によります。
軽くて持ち運びやすいアルミに比べ、分厚く重い鉄の方が素材レベルで蓄熱量が高くなります。
ワイルドさ
整った環境で正確な熱を得ることが出来るキッチン環境と異なり、アウトドアではゴトクや焚き木、石の上に無造作に置かれることは常です。
更に勢いよく焚き付けられた炎は凄まじく、部分部分で加熱具合の異なる変化に富んだ熱応力にも耐えなければなりません。
アウトドアというハードな環境で酷使させられても、それを跳ね返すほどのタフさがアウトドアパンには必要となります。
アウトドアパンには料理を上手く焼き上げるためのパンの厚さと、ハードな環境にも屈しないタフさが備わっていることが基本的な条件となります。
しかし、キャンプスタイルが多様な現代ではそれだけが全てという訳ではないことも理解しておく必要があります。
スタイルやシチュエーションにより、フライパンの厚さや重量、料理への拘りなどの優先度も様々です。
それらを考慮し、適したフライパンを選ぶことも重要です。
今回は無骨で屈強なアウトドアパンに加え、ブッシュクラフトやバックパッキングにも対応するアウトドアパンまで厳選して紹介しましょう。
厳選 アウトドアパン
LODGE / ロッジ
シーズンスチール スキレット 10インチ
サイズ | Φ26-L47cm 深さ3.2cm |
重量 | 約1,600g |
turk / ターク
クラシックフライパン 6号28cm
サイズ | Φ28-Φ20-L52.5cm 深さ11.8cm |
重量 | 約1,900g |
PETROMAX / ペトロマックス
シュミーデアイゼン フライパン
Schmiedeeiserne Pfanne SP28
サイズ | Φ28-L53cm |
重量 | 約1,600g |
Bush Craft / ブッシュクラフト
たき火フライパン
サイズ | Φ22.5 深さ1.8cm |
重量 | 約505g |
パール金属
ラクッキング 鉄製蓋付片手グリルパン20cm
サイズ | Φ21.5-L29cm 蓋付き高さ5cm |
重量 | 約510g |
PATHFINDER / パスファインダー
フォールディング スキレット&リッドセット
サイズ | Φ21-H5.5cm |
重量 | 約560g |
DeBUYER / デバイヤー
クレープパン 24cm
サイズ | Φ24-Φ21-L46cm 深さ1.4cm |
重量 | 約1,200g |
JHQ / ジェイエイチキュー
マルチグリドル
サイズ | φ33×4.3cm |
重量 | 約980g |
焼網や鉄板、スキレットなどアウトドア向けの調理ギアがある中で、フライパンはどちらかと言うと汎用的なギアになります。
そのため専用の調理ギアには劣ることもありますが、フライパンひとつあればこなせる料理の幅は広く、また片付けまで含めると最も効率の良い調理ギアとも言えます。
多くのシーンで使い倒せるフライパンを、是非ひとつ手にしてみてください。