インフレーターマットは睡眠の質を確保してくれるスリーピングマットの一種で、寝心地と共にコンパクトな収納性も兼ねるハイブリッドなギアです。
携行性が良いため、荷物の容量に限りがあっても快適な寝床を確保することが出来ます。
今回はインフレーターマットの仕組みと使い方、そしておすすめを紹介しましょう。
インフレーターマットとは
シュラフなどの下に敷くことで地面の凹凸を緩和すると共に、地面からの冷気を遮断する役目を担います。
インフレーターマットの構造と使い方
インフレーターマットは、エアポケット付きウレタンフォームを内蔵した、ポリエステル/ナイロン生地の自動膨張式マットです。
ウレタンフォームは発泡ウレタンとも言われるスポンジ状のウレタンで、圧縮すると小さくなり、開放すると元の形状に復元する性質を持ちます。
(画像出典:SEA TO SUMMIT)
インフレーターマットには、この圧縮率の高いウレタンフォームに加え、空気の層を作るためのエアポケット構造を備えていることが大きな特徴です。
この構造により、フォームマットのようなクッション性と、エアマットのようなコンパクトで軽量という特性を備えています。
クッション性や断熱性と言ったマットの特徴と、コンパクトで軽量と言ったアウトドアでの携行性を計った場合、インフレーターマットはフォームマットとエアマットの中間のポジションに位置するマットとなります。
使用方法
マットのセットアップはとても簡単です。
ウレタンフォームの復元力で自動的に膨張するため、収納袋から取り出し、床に広げ、バルブを開いて待つだけです。
もし空気圧が足りないと感じる場合は、バルブから空気を追加注入することで、反発力の調整が可能です。
ほど良い固さまで膨らめば、バルブを閉めて復元完了です。
ウレタンフォームは水分を含みやすく、且つ水分にとても弱い材質です。
呼気を注入すると、呼気内の水分と雑菌がウレタンフォームを劣化、腐食させることがるため、出来るだけポンプサックを使用することをおすすめします。
インフレーターマットは空気を含んだウレタンフォームが形状をキープするため、ふわふわとした不快な反発力が抑えられ快適な寝心地が得られます。
収納方法
マットを収納するには、ウレタンフォームが蓄えた空気を排出しながら圧縮する必要があります。
まずバルブを開きマット内の空気を絞り出すように畳んでいきます。
この時しっかり空気を抜き圧縮することで、収納時にどれだけコンパクトになるかが決まります。
手の力だけでは抜けきらない場合は、バルブを開いた状態でマットを折り畳み、ゆっくり体重を掛けることでおおよその空気を抜くことができますので試してみてください。
小さく畳み終えたらバルブを閉じ、収納袋に戻せば完了です。
インフレーターマットを選ぶ時のポイント
インフレーターマットを選ぶ時に確認すべき仕様は次の4つです。
- サイズ
- 厚み
- 収納サイズ
- 重量
サイズ、厚み
インフレーターマットは主に睡眠中に使用するアイテムです。
睡眠の質、つまりは寝心地を左右するのはマットのサイズと厚みです。
マットのサイズは体の大きさに対して十分、又はより大きければそれだけ寝心地は良くなりますが、それ以上に重要な要素がマットの厚みです。
アウトドアで使うことを前提とされているインフレーターマットは、体を支えるだけでなく地面の凹凸を体に伝えないようにする役目も求められます。
より寝心地の良いマットは、より大きく、より厚いマットということになります。
収納サイズ、重量
然しながらより大きくより厚いマットは、その分収納サイズと重量が比例して大きくなります。
どの程度の寝心地があれば十分と思えるかは個人の感覚になりますので、収納サイズや重量を加味しながら、丁度バランスの取れたものを選ぶと良いでしょう。
厳選 インフレーターマットの紹介
それでは携行性と心地良さを追求した、おすすめのインフレーターマットを紹介します。
まず一人用のサイズから紹介し、その後ファミリーキャンプなどで使い易い大きめのサイズを紹介しましょう。
ソロサイズ インフレーターマット
Coleman / コールマン
キャンパーインフレーターマットシングルⅢ
寝心地を優先した5cmのマット厚は、砂利の上でも気にならない程クッション性に優れます。
快眠を追求したい方におすすめのマットです。
ogawa / 小川
インフレータブルマット
4.5cmの厚みは地面の凹凸を感じさせない心地良さがあります。
黒色のマットは、使用後の結露を素早く乾燥してくれる特徴があります。
SEA TO SUMMIT / シートゥサミット
コンフォートプラス セルフインフレーティング スリーピングマット
Comfort Plus Self-Inflating Sleeping Mat(R)
8cmもの厚みを備えながら1kgに満たない重さは、携行性を損なわずに抜群の快適性を得られます。
マルチファンクションバルブにより、準備も片付けもストレスフリーです。
mont-bell / モンベル
U.L.コンフォートシステム キャンプパッド38 150
長さが150cmと他モデルより短いですが、ピローやザックなどを枕にするのであれば十分な長さです。
U.L.スポンジによりウレタンフォームの肉抜きがないため、冷気の遮断性が格段に優れます。
マット同士やピローなどとのジョイントも可能です。
snow peak / スノーピーク
インフレータブルマット テレコ
裏地に滑り止め加工が施してあるため、就寝中にマットがずれる心配がないのも魅力です。
寝心地と収納性のバランスがとれたマットです。
ISUKA / イスカ
コンフィライトマットレス 165(ショート)
軽量且つ耐久性に優れたナイロン素材で、マット厚3.2cmを確保しつつコンパクトに収納できる構造は、数あるインフレーターマットの中でも優秀です。
マット性能と携行性のバランスが良いおすすめのマットです。
nordisk / ノルディスク
ヴァンナ
Vanna 3.8
分厚いマットが凹凸をしっかり吸収し、快適なエリアを作り出します。
背面には滑り止めプリントが施されており、マットずれが抑えられます。
NEMO / ニーモ
オーラ ミディアムマミー
ORA MEDIUM MUMMY
長さ160cm、厚さ2.5cmと小さいため、サイズを絞りたい方におすすめです。
ハイブリッド式フォームにより高い保温性を備えます。耐久性と携行性に優れたマットです。
nordisk / ノルディスク
グリップ
Grip 2.5R
僅か340gという驚異的な軽さが特徴です。
厚さ2cmと薄いですが、ハイブリッド式フォームによる高い保温性能と快適性は確保されています。
ファミリーサイズ インフレーターマット
Alpine DESIGN / アルパインデザイン
インフレータブルマットW
ワイドサイズながら収納性も考慮されているところがグッド。
コストパフォーマンスの良いマットです。
TARAS BOULBA / タラスブルバ
コンフォートインフレータブルマットW
分厚いウレタンフォームと肌触りの良いフロッキー加工が、テントの寝室を団欒スペースへと変えてくれます。
収納には難がありますが、寝心地が優先なキャンプでは強い味方となるでしょう。
DOD / ディーオーディー
ソトネノキワミL
体を包み込むような10cmの極厚フォームと肌触りの良いポリコットンシーツが快眠を誘います。
収納性よりも寝心地を優先した快眠希望者向けインフレーターマットです。
Lサイズの他に、S、Mサイズも用意されています。
インフレーターマットは快適な寝心地と携帯性を両立したアウトドアギアです。
限られた荷物の中でもしっかり休息するためには、適したマットの選定はとても重要です。
自身の体の大きさと持ち歩けるサイズを考慮した上で、快適さが得られるフォーム厚を見極めましょう。