アウトドアの代名詞とも言えるキャンプと登山。その両方を一度に楽しめるテント泊登山は、アウトドアマンの憧れの野外活動でもあります。
そんなテント泊登山で使用するテントには、軽量且つハードな環境にも対応出来る山岳テントの他、携行性と設営性を備えるULテントが選ばれます。
今回は、ULテントの中でもトレッキングポールで設営出来るバックパックテントをピックアップして紹介しましょう。
ULテントの種類
軽量且つコンパクトな収納が可能なテントの中で、特にバックパックひとつでのキャンプを可能にするほど携行性が良いテントは「UL(ウルトラ・ライト)テント」と呼ばれています。
ウルトラ・ライトは日本語で超軽量という訳で、登山やスルーハイクでの負荷を減らすために、軽さと収納性に拘り造られているギアを総じてウルトラ・ライト=ULギアと呼びます。
ULギアに中るテント、つまりULテントには、レジャーテントと同様にたくさんの種類がありますが、大きく分類するとポール型とフレーム型の2種に別けられるでしょう。
フレーム型
フレーム型はドームテントやトンネルテントなどのように骨格となるポールを湾曲させ、テントと共にフォルムと耐性を備えるテントです。
これらは高い耐風性と居住性を備えている特徴があり、ULでありながら山岳テントとしても活躍するテントです。
ポール型
ポール型はティピーテントやツーポールテントなどのように、固く真直ぐなポールを柱として設営されるテントです。
風の影響をあまり受けずに設営することが出来るため、アウトドア歴が浅くても簡単に設営出来る特徴があります。
テント自体の耐風性はポール型には劣りますが、設営のし易さと排熱性の良さに特徴があり、強風を受けない条件では快適に過ごすことが出来ます。
トレッキングポールで設営するULテントとは
今回紹介するトレッキングポールで設営出来るULテントは、ティピーやツーポールなどのポール型テントの中で、骨格となる柱に専用ポールではなくトレッキングポールが使えるULテントになります。
山岳用に作られた多くのテントはトレッキングポールでの設営が念頭にありますが、山岳向けでなくてもトレッキングポールを用いることが可能な軽量テントがあるため、これらについてもフォーカスしていきます。
具体的にはトレッキングポールを柱としても設営出来る”丁度良い全高”のテントで、おおよそ130mm前後の小型~中型サイズのテントがこれに該当します。
サイズに幅があるのはトレッキングポール自体が伸縮できるためで、この自由度は同じテントにおいても全高が変えられ、ベンチレーションや風雨対策も行えるメリットがあります。
トレッキングポールが活用できるテントでは、テント用のポールをトレッキングポールで代用できることで重量を抑制できることだけでなく、気候などのシチュエーションに合わせてテントの設営状態を適応させられるのも魅力です。
厳選 トレッキングポールで設営するULテントの紹介
それではトレッキングポールで設営出来るULテントの紹介です。
本体重量(ポールを含まない重量)が軽い順に紹介していきましょう。
テントによっては専用のポールが付属しているものもありますので、購入時にはセット内容をよくお確かめください。
GOSSAMER GEAR / ゴッサマーギア
ザ ワン
THE ONE
アウターサイズ | 長さ213cm,ヘッドエンド幅83cm,フットエンド幅53cm リッジラインの長さ109cm,リッジラインの内部の高さ114cm 床の端から前庭の先端まで89cm |
インナーサイズ | W213×D83×H114cm |
ファブリック | フライ:10DナイロンリップストップSIL/PU ボトム:10DナイロンリップストップSIL/PU |
耐水圧 | フライ:1,800mm ボトム:1,800mm |
ポール | 付属なし |
収納サイズ | 25×13cm |
重量 | 約503g |
SIX MOON DESIGNS / シックスムーンデザインズ
ルナーソロ
Lunar Solo
低く六角形に広がるフライは風に強く、出入口に作られるポーチは居住性を確保します。
室内フロア上部には360°メッシュベンチが設けられ、フライトップのベンチレーターと共に優れた結露抑制効果が期待できます。
ULと居住性のバランスの取れたテントです。
アウターサイズ | W267×D199×H122cm |
インナーサイズ | W229×D122×H122cm |
ファブリック | フライ:20Dシリコンコーティッドポリエステル ボトム:40Dシリコンコーティッドポリエステル |
耐水圧 | フライ:3,000mm ボトム:3,000mm |
ポール | 付属なし |
収納サイズ | 28×10cm |
重量 | 約680g |
LOCUS GEAR / ローカスギア
クフ・シル + メッシュシェルター
Khufu Sil + Mesh Shelter
アウターサイズ | W270×D160×H130cm |
ファブリック | フライ:30Dリップストップ・シルナイロン |
ポール | 付属なし |
重量 | フライ:約470g(スタッフサック含む) ハーフサイズ・メッシュインナー:約280g(スタッフサック含む) |
Thous Winds
山羊座ピラミッドテント
8ヶ所のガイロープポイントと低く抑えた全高が、優れた耐風性を実現します。
広い前室と2人を収容するインナーを備えながら、ミニマム790gという軽量設計は驚異的です。
アウターサイズ | W250×D250×H135cm |
インナーサイズ | W230×D115×H135cm |
ファブリック | 15D両面コーティングシリコンナイロン |
耐水圧 | 2,000mm |
ポール | 付属なし |
収納サイズ | 23×13cm |
重量 | 約887g |
HYPERLITE MOUNTAIN GEAR / ハイパーライト マウンテン ギア
アルティメット2
ULTAMID 2
フロアレスシェルターとしてだけでなく、3種類のインナーバリエーションにより多彩なスタイルを選択できます。
2人を収容できる程の広さを備えた、超軽量テントです。
アウターサイズ | W210.8×D271.8×H162.6cm |
ファブリック | DCF8(Dyneema® Composite Fabrics) |
ポール | 付属なし |
収納サイズ | 21.6×15.2×14cm |
重量 | フライ:約530g ハーフインサート:約408g |
HILLEBERG / ヒルバーグ
アナリス
ANARIS
インナーテントには大型のメッシュパネルを備え、フライと共に解放感と換気性能を確保します。
前後にはフライによる十分なポーチが作られ、荷物置き場や調理スペースとして重宝します。
立地によってはポールを使用せず張縄のみでも設営することも可能です。
アウターサイズ | W290×D220×H105cm |
インナーサイズ | W120×D220×H105cm |
ファブリック | フライ:Kerlon 1000 |
ポール | 付属なし |
重量 | 約1,400g |
鎌倉天幕
ソロイスト
SOLOIST
アウターサイズ | D110×W215×H120cm |
ファブリック | フライ:NYLON 15D RIPSTOP3LAYER WR インナー:POLY MESH WR ボトム:POLY 75D 1500mmPU WR |
耐水圧 | フライ:12,000mm ボトム:1,500mm |
ポール | 付属なし |
収納サイズ | 15×35cm |
重量 | 約1,500g |
tent-Mark DESIGNS / テンマクデザイン
パンダライト
PANDA LIGHT
インナーテントは縦横どちらの向きでも設営でき、前後には開放的な大型ドアパネルが備えられたことで、シチュエーションに合わせ易い自由度を備えています。
設営、撤収のし易さと、コンパクトな収納性が旅キャンプのコンセプトにピッタリのテントです。
アウターサイズ | W240×D240×H150cm |
インナーサイズ | W220×D100×H135cm |
ファブリック | フライ:リップストップナイロン20D(PUシリコンコーティング) インナー:ポリエステルメッシュ ボトム:リップストップナイロン20D(PUシリコンコーティング) |
耐水圧 | フライ:1,500mm ボトム:1,500mm |
ポール | アルミニウム(Φ16mm) |
収納サイズ | 43×14cm |
重量 | 約1,940g |
ZEROGRAM / ゼログラム
シルバー パス Aシェルター
SILVER PASS A Shelter + Mesh
天気や気候、時間帯に合わせて臨機応変にスタイル変更が可能です。
別売りのメッシュインナーと組み合わせることで、虫のいる場所でも対応できるオールラウンドシェルターです。
アウターサイズ | W390×D180×H120~140cm |
インナーサイズ | W210×D140×H110cm |
ファブリック | シェルター:RECYCLE 30D N/R SILICONE / PU COATED インナー:Mesh, 30D N/R Silicone / PU Coated |
耐水圧 | シェルター:3,000mm |
ポール | ZERO BONE(Duralumin7001) |
収納サイズ | フライ:42×15×15cm(ポールを除くと33×15×15cm) インナー:33×13×13cm |
重量 | シェルター:約1,690g インナー:約900g |
最後に、ULテントは軽さを優先スペックとして造られたテントです。
軽さを優先したことで代わりに快適さが削がれ、使用するシチュエーションによっては満足出来なこともあります。
限られたシーンで機能を発揮するテントなので、使用シーンを思い浮かべ、適したテントに出合ってください。