ひとりの時間を様々な視点で見つめられる、異質な魅力のあるソロキャンプ。
自分好みのギアを好きなだけ使い倒せる喜びと共に、自然の偉大さや感謝を感じられる清らかな時間でもあります。
そんなソロキャンプで大切にしたい事は自然との共存です。
立つ鳥跡を濁さずという言葉のように、自然への影響を考えた活動が必要で、そのための重要なギアが焚火台です。
今回はソロキャンプの精神を支えるソロ用焚火台を紹介します。
焚火台とは
焚火台とは焚火を行うための、一般的に金属で出来た台座です。
形は様々な種類がありますが、薪や炭などを抱え込む形状をしています。
(金属でない焚火台もあります。)
焚火台の役割は火元や高熱から地面を守り、炭などの廃棄物が地面に落ちないようにすることです。
地面で直接火を起こしたり、焚火の高熱が地面に伝わるような環境では、周囲の草花や微生物、生き物などが死滅し、更に炭などの廃棄物が地面に残されると分解されずに長期間自然を汚染することになります。
多くのキャンプ場では直火が行えなくなってきていますが、どんなシチュエーションであれ、火を起こす時には焚火台を使用することがキャンパーのエチケットになっています。
焚火台は自然への優しさの中で生まれた道具で、特に自然に近いソロキャンプでは必須のギアです。
しかし、ファミリーキャンプと違いソロキャンプでは荷物の制限などもあるため、通常の焚火台とは異なる視点での選定も必要です。
特に重要視されるスペックは携行性です。
コンパクト且つ軽量であることはソロキャンギアの優先スペックです。
そこで今回は、外観と使い勝手だけでなく携行性にも注目してソロ用の焚火台を厳選紹介しましょう。
厳選 ソロ用焚火台の紹介
焚火台では主に焚火と調理を楽しむ道具ですが、焚火を主に置いたものと調理を主に置いたものとでは構造が異なります。
焚き火を主に置いた焚火台では薪がくべやすく炎が良く見え、熱が周囲全体に広がりやすくなっていますが、調理を主に置いた焚火台は、熱が上部に極力集中させるような構造になっているため、薪の周囲が囲まれ炎が見え難い物が一般的です。
どちらの焚火台でも焚火と調理は行えますが、効率や作業性、見た目などの差はありますので、用途を絞って選定する方が良いでしょう。
調理に特化したソロ用焚火台(ソロ用グリル)
それではまず、調理に重きを置いた焚火台から紹介しましょう。
BUNDOK / バンドック
ステンレスポータブルグリル
ポケット収納型のグリル。
煤で汚れる部分が全て内部に収納されるため、畳んでそのままザックに入れられるスマートな構造です。
いつでもどこでも手軽にBBQが楽しめるアイテムです。
North Eagle / ノースイーグル
ステンミニBBQ
ミニサイズのBBQコンロ。
グリル部がステンレスなので、錆び難く清潔に保てます。
小さく畳めるわけではありませんが、内部に燃料や備品を入れて持ち運べば 全体的なサイズはそれ程大きくならないため、収納性も悪くありません。
BBQスタイルを楽しみたい方におすすめです。
CAPTAIN STAG / キャプテンスタッグ
カマド スマートグリル B6型
ツーリングのお供として定番のコンパクトグリル。
本体が風防となるため火の管理が行い易い特徴があります。
薪をくべながらじっくり調理出来る、ソロキャンプにピッタリのスタイルです。
YOKA / ヨカ
クッキングファイヤーピット・ソロ
COOKING FIRE PIT SOLO
大ヒット焚き火台「COOKING FIRE PIT」のスロ向けスモールバージョンです。
使い勝手や収納性、デザイン性はそのままに、サイズが小さくなっています。
小さくなったことでくべる薪に工夫が必要ですが、それもソロの楽しみでしょう。
長距離持ち運ぶには難がある重量ですが、シーンに合わせて選択出来れば安定した焚火だとして頼りになるでしょう。
Mt.SUMI / マウント・スミ
パーフェクトグリル ミニ
Perfect Grill Mini
組立・片付けが一瞬で終わる折り畳み型グリル。
折り畳み後は僅か2cmに収まるため、収納性も良好です。
使用後はボトムプレートとロストルを取り外すことで細部まで丁寧に洗うことが出来ます。
ダッチオーブンが置けるほどの高強度と丁寧な造りは、類似品とは一線を画すパーフェクトなグリルです。
Solo Stove / ソロストーブ
ソロストーブ ライト
Solo Stove Lite
軽量且つ頑丈なソロサイズストーブ。
収納時に折り畳むことは出来ませんが、900mlサイズのクッカーに収納できるサイズに作られているため携行性も良好です。
ストーブ内が二重構造になっており、煙や一酸化炭素の発生が抑えられた二次燃焼を楽しめるストーブです。
かなりコンパクトで且つ燃焼効率が高いため、ゆっくり焚火を楽しむ使い方には向いていませんが、高い火力が魅力的なストーブです。
Hang Out / ハングアウト
コモレビ
komorebi
箱を積み重ねた様なフォルムの焚火台。
箱の隙間や底部の穴から酸素を取り込むことで煙突効果が生まれ、排煙の少ない完全燃焼を促します。
隙間から漏れる灯が美しい焚火台です。
焚火に重きを置いたソロ用焚火台
次は焚火に重きを置いたソロ用の焚火台の紹介です。
焚き火は人数に拘らず、ある程度の大きさのある焚火台の方が扱い易く、また炎など目で見て楽しめる要素が多くなりますので、特別な理由がない限りはコンパクト過ぎる焚火台よりも大きな焚火台の方をおすすめしています。
そこで今回はコンパクトな物だけでなく、市販の薪がそのままくべれるようなフルサイズの焚火台も含め、その中でソロでの携行を考慮した積載性の優れたモデルを厳選して紹介します。
STC
ピコグリル398
picogrill 398 mit Spiessen
まずは定番のピコグリル。
軽量且つコンパクトな収納性が特徴の焚火台です。
無駄が削ぎ落された構造は、美しささえあります。
市販の薪を横置きできるため、シンプルながらに使い易い人気のグリル兼用焚火台です。
Belmont / ベルモント
BM-263焚き火台 TABI
ピコグリルの後継とも噂される焚火台。
軽量且つコンパクトな収納性に加え、剛性も申し分ありません。
焼網と側板を外すと僅か298gと超軽量なため、ロングハイクや沢登りなどのお供としても活躍します。
TOKYO CRAFTS / 東京クラフト
マクライト
市販の薪がそのままくべられるワイドサイズの焚き火台。
燃焼効率の高さと剛性の高さ、そしてモダンなデザインが特徴です。
板状に収納出来るため持ち運びし易く、パーツ構成も少ないため組立、片付けが簡単です。
BUNDOK / バンドック
ロータス
LOTUS
ステンレス鋼板が蓮の花のように開いた焚火台。
ベースとなる鋼板が4枚になったことで、正方形の広い火床面積を作り出します。
これにより薪をくべる方向が限定されず、火力調整幅などの自由度が広くなっています。
ピコグリルに比べサイズが大きくなっていることもあり重量が増していますが、それぞれの造りがより堅牢なため安定していることも特徴のひとつです。
ASOBU / アソブ
イロリ 201
IRORI 201
近未来的な美しさがあるステンレス製の焚火台。
湾曲した鋼板により高い剛性を作り出していますが、収納時にはA4-1cmサイズまで折り畳むことが可能な持ち運びも考慮された構造になっています。
本体に直接風防が取り付けられることと、風防と火箸を使用することで簡単に調理に特化させることが出来るため、他の荷物を減らしたり役割を分担させる必要もありません。
機能と構造共に作り込まれている焚火台でしょう。
MONORAL / モノラル
ワイヤフレーム
Wireflame
特殊耐熱クロスを用いた折り畳み型の焚火台。
無駄のないシンプルな構造が、組立性と軽量化を実現しています。
耐熱クロスは一度使用すると灰と熱で汚れるため、収納時には工夫が必要です。
また、耐熱クロスは消耗品ですので、使い続けるにはそれなりのハードルがあり覚悟が必要です。
UNIFLAME / ユニフレーム
ファイアスタンドⅡ
網目0.96mmの特殊耐熱鋼メッシュを4本の脚が支える焚火台。
メッシュ下から酸素が絶え間なく供給されるため燃焼効率に優れます。
巻いてたためるコンパクトな収納性と僅か490gの重量が魅力の焚火台です。
焚火台は自然の保護という視点でも重要なギアです。
然しながら焚火台だけでは完全に遮熱を行うことは困難です。
焚火を行う場合には場所選びにも注意し、安全に、クリーンな焚火が出来るよう配慮を忘れずに楽しみましょう。