テントは常にキャンプの中心にあるアイテムです。
遊び疲れた体を休ませる場所であり、皆が集う場所でもあります。
テントはキャンプ時間中常に目にするギアなので、使い勝手はもちろん外観にもこだわりたいものです。
キャンプ人口が増加している現在はテントの種類もどんどん増加しており以前に比べテントにも個性を出すことが可能になりましたが、初めてテントを手にする方には選択肢が多く迷うのではないでしょうか。
この記事ではテントの種類と選ぶ時のポイント、そしてファミリーキャンプにおすすめのテントの種類を紹介しましょう。
テントを選ぶ時のポイント
テントとは言わずと知れたキャンプの居住空間を作るギアです。
快適な空間を作るために多くの機能が詰め込まれた高機能ギアで、快適なキャンプライフを楽しむためにはテントの持つ機能をしっかり把握し、じっくり選び抜くことが大切です。
テントを選ぶときのポイント
テントを選ぶ時は次の5つのポイントをしっかり確認しましょう。
- テントの種類
- 生地の種類
- 耐水圧
- 居住スペース
- 収納サイズ
テントの種類
テントを選ぶ時にまず決めるべきはテントの種類です。
テントは寝るための空間を作るギアではありますが、団欒スペースとしての役割を備えたものも多く、テントの種類でキャンプスタイルが大きく左右されることになります。
どんなキャンプライフを送りたいかを思い描き、適したテントを選ぶことが重要です。
生地の種類
テントの生地には主にポリエステル生地やコットン生地などがあります。
ポリエステルはポリマーと呼ばれるプラスチックやビニールのような材質で、軽量且つ耐水性を備えていることが特徴の材質です。
一方コットンは日本名で言うと綿です。
ポリエステルに比べ重量があり耐水性がありませんが、風通しが良いため夏でも湿気が籠らず、また耐熱性があるため火の粉に強いという特徴を持ちます。
これらの特徴を備えた繊維を編み込み生地にした物がポリエステル生地とコットン生地です。
実際にテントの幕として使用されるものは、更に防水処理やUVカット処理、防炎処理などが付与されたハイテク生地となっている場合がほとんどです。
近年ではポリエステルとコトンの複合縫製生地であるポリコットン生地(TC生地)や、独自製法のハイテク生地も存在します。
生地の種類はテントの種類と同様キャンプスタイルを決める重要なファクターですので、見た目の雰囲気と合わせてどの生地が使用されているかも確認しましょう。
耐水圧
耐水圧は雨天時の使用において重要な機能です。
雨天時は降りつける雨と流れる水、そして地面から染み出す水への対策が必要ですが、テントが対応しなければならないのは主に降りつける雨になります。
降りつける雨はフライシート(アウターテント)が受け流しますので、テントを選ぶ時に確認しなければならないのは特にフライシートの耐水圧になります。
耐水圧は一般的に1,500mm以上あれば十分とされていますが、生地の材質と防水処理により耐水圧に差があるので確認が必要です。
居住スペース
居住スペースはキャンプスタイルや人数によって必要な広さが異なります。
コットの上で寝る場合でもマットの上で寝る場合でも、おおよそひとり200×70cmのスペースが必要になり、もしバッグなどの荷物が大きい場合にはその分のスペースも必要になります。
寝るためだけでもそれだけのスペースが必要で、もし団欒スペースやファニチャーの設置も考えているならより広いスペースが必要です。
余裕がある方がゆったり出来ますが、あまりに大きすぎると設営が大変なのと、サイトのサイズに入りきらないなどの弊害も出てきますので気を付けましょう。
収納サイズ
ファミリーキャンプではテントは大きく重い荷物に分類されます。
特にコンパクトな車でキャンプに行かれる場合は、収納時のサイズも確認しておく必要があります。
テントの構成と必要なもの
そのためテントの構成と言っても組み合わせ方は様々で、キャンプスタイルによっても必要な構成は変わります。
そこで、まずは基本の構成を把握しましょう。
フライシート
フライシートはアウターテントなどとも呼ばれ、雨風を遮ると共にテントの外観を決める重要な部分です。
生地の種類と共に人の出入りやベンチレーション(換気性)なども含めて確認する必要があります。
インナーテント
インナーテントはインナーキャビンなどとも呼ばれ、寝室を明確に区分けすると共に蚊帳の役割を果たします。
夏場のキャンプや小さなお子様連れのキャンプでは必須アイテムになります。
一般的なドーム型テントではインナーテントに対してフライシートをかぶせる構造のため、インナーテントとフライシートがセットとなっていることが多いですが、ワンポールテントのようにインナーテントを後から設営するタイプの場合はインナーテントが含まれていない場合もあります。
グランドシート
グランドシートはフロアシートなどとも呼ばれ、テントの床になる部分です。
地面からの湿気や虫の侵入、雨天時には水の流れ込みを防ぐ役割があります。
インナーテントを利用する場合は地面の凹凸からインナーテントを守る役目もあります。
これら3点がテントを構成する基本アイテムになりますが、キャンプスタイルによってはアウターテントのみでキャンプをすることもありますので必ず全て必要ということではありません。
しかしグランドシートやインナーテントで外と中をはっきり区分けすると清潔感や生活リズムが作れるため、お子様連れのファミリーキャンプではこの3点で構成されたテントがおすすめです。
テントの種類と特徴
テントの種類はソロ用からグループ用まで多くの種類があります。
また、シェルターをテントとしてカウントするならば その種類はかなりの数になるでしょう。
このサイトでもいくつかテントの種類を紹介していますが、今回はファミリーキャンプ向けのテントに絞って紹介しましょう。
ドーム型テント
剛性の高い球型のフレーム構造で、雨風に対して優れた安定性を誇ります。
インナーテントにフレームを通してフライシートを被せるタイプと、フライシートにフレームを通してインナーテントを吊り下げるタイプの2種類あります。
いずれのモデルもシンプルなフレーム構造で、ひとりから少人数で設営が可能です。
ドーム型テントの特徴
- 雨にも風にも強く、高い剛性を誇る
- シンプルな構造で設営が簡単
ツールーム型テント
2つの部屋が1つのフライシート内に作られるため、リビングと寝室をシームレスに移動できることが特徴です。
特に悪天候時に力を発揮し、小さなお子様がいるファミリーキャンプには最適です。
ツールーム型テントの特徴
- ベッドルームとリビングが併設しているため、天候不良に強い
- テントとタープ両方立てるより手軽に設営できる
ロッジ型テント
テントの端から上方に立つポールが居住スペースに死角を作りません。
ロッジ型テントの多くは通気性と肌触りの良いコットン生地を採用しているため、室内環境に優れていることも特徴です。
加えてカントリー調の可愛い外観は、お子様のキャンプデビューにも最適です。
ロッジ型テントの特徴
- 室内スペースに死角がなく、過ごしやすい
- 可愛い外観のテントが多い
ワンポール型テント
メインポールを中心にアウターテント幕が円錐状に広がるため、外観が可愛らしいのも特徴です。
外側に行くにつれ高さが低くなる構造のため、居住空間に死角ができやすくなりますが、大きめのサイズを選択することで死角をファニチャーなどで装飾して楽しむこともできます。
優雅なグランピングを楽しむのに適したテントです。
ワンポール型テントの特徴
- 設営が簡単
- 装飾し易く個性を出し易い
今回は代表的な4つの種類のテントをしました。
テントの種類は他にもたくさんあり、その中で様々なメーカーが特徴を活かしたテントを多数揃えています。
テントを買い替えるタイミングはそう頻繁にはありません。
初めてだからと妥協せず、よく吟味し納得いくものを手に入れましょう。