ガスやホワイトガソリンなどを燃料とする燃焼系ランタンは、初めて使用する時にマントルの取り付けと空焼きを行います。
空焼きをしたことのない方には、「間違えていないかな?」と心配になるこの空焼き。
今回はコールマンの229Bを使って、マントルの空焼き手順を細かく解説します。
マントルの空焼きってなに?
燃焼系ランタンは燃料を燃やすことで灯りを作り出します。
しかし燃料を燃やすだけではただの炎でしかなく、十分な光量を発する光源とはなりません。
炎の熱を受け止め発光することが出来るマントルがあって、初めてランタンは灯りとなります。
このマントルですが、使用する前は合成繊維で出来た網のようなもので、このままでは発光体としての役割は果たせません。
初めてマントルを使う時は空焼きという”儀式”を行うことで、マントルは発光体へと生まれ変わります。
マントルの空焼き手順
それではマントルの空焼きの手順を紹介しましょう。
今回はコールマンのフェザーランタン229Bを使って紹介しますが、286Aやガスランタンなども基本的な手順は同じです。
まず初めにランタンに燃料をセットします。
229Bなどのガソリンランタンの場合は、燃料注入後ポンピング作業まで終えておきましょう。
ポンピングまで終えておくことでマントルの空焼き後の破損リスクを減らすことが出来ます。
次にランタンに装着されたベンチレーターやグローブなどを取り外します。
229Bの場合は最初にベイルを広げて外し、その後ベンチレーターとグローブを順に外します。
マントルはバーナーフレームの燃料噴出口に取り付けますが、紐で括る箇所はくぼみの部分(下図➡の部分)になるため位置を確認しておきましょう。
ランタン側の準備が整ったらマントルを取り付けていきます。
マントルを内側から広げるように膨らませ、燃料噴出口に被せます。
被せたマントルがずれないよう口元の紐を引き括り付けます。
紐を括り付ける箇所は先ほどのくぼみの位置です。
マントルの口元のヨレを均等にし、紐でしっかり固定したら余分な紐を切り落とします。
紐が残っていると空焼き時にマントルに触れ破損させてしまうことがあるため、忘れずに切り取りましょう。
マントルを取り付けたら次は空焼きです。
チャッカマンなどでマントルの下側から火を点け、全体を万遍なく焼きます。
途中で火が消えるとその部分に穴が開く可能性があるため、燃えきるまでチャッカマンの火は絶やさず、マントルの周囲を万遍なくあぶり続けます。
マントルが燃えきり、全体が白色になれば空焼き完了です。
もし炭化したマントルに穴が開いていた場合は残念ながら失敗ですので、新しいマントルに付け替え再度空焼きを行います。
穴の開いたマントルをそのまま使用すると、穴から局所的に高い熱が排出されグローブなどを破損させることがあるため、穴の開いたマントルを使い続けるのはリスキーです。
空焼き後、一度ランタンを灯すと(燃料を噴出させて点火すると)シワシワのマントルが丸く膨らみます。
シワシワのマントルは非常に脆いため、空焼き後すぐに使用しない場合でも一度点火して膨らませておくことをおすすめします。(ランタンの点火方法はこちらの記事へ)
膨らんだ後のマントルも輸送の振動で壊れることがあります。
常に予備を携帯しておきましょう。